クロスランドおやべ10周年記念
スペシャルコンサートレポート

日時
平成16年05月01日
 午後2時30分開演

場所
 クロスランドおやべ
 (富山県小矢部市) 

座席
 1列25番
(私の座席は最前列の中央で、手を伸ばせば届きそうなほど加山さんに近い状態でした。今回は福井のSさんご夫妻とYさんの4人での鑑賞となりました。) 

右の大きなホールで開催されました。

 朝10時過ぎにタクシーで会場へ到着した加山さん、出迎えた館長と握手しながら「熱は下がった」と一言言って会場へ足早に入っていかれました。
すぐにリハーサルが始まったようで「旅人よ」「海その愛」が聞こえていました。

コンサートはまず、第一部が東京シティーフィルハーモニック楽団と小矢部市の合唱団で開演し日本の四季それぞれをよく知られた童謡で表現し、終ったところで司会者(館長)の「作曲家 弾厚作さんを紹介します。」という紹介で黒のタキシードの加山さんが登場しました。
弾厚作と加山雄三という名前の由来についてまず司会者から質問があり、(おばあちゃんが占いにみてもらってきて決めた芸名なのですが)弾厚作については日本を代表する団伊久磨と山田耕作両先生を尊敬していたこともあってお二人から取ったということにしていたわけですが、最近はギターを弾きながら厚かましく作っていると冗談っぽく言っていると答え、会場の笑いを誘っていました。

加山さんの乗ったタクシーの到着。

出迎えた館長とまずは握手。

ピアノコンチェルトを作ったきっかけはという問いには、小学校3年でピアノを習い始め14歳の時に作曲をした(有名な「夜空の星」の原曲)。その曲を聴いていた親父が「いい曲だなあ、私はピアノコンチェルトが好きなのでぜひ作って欲しい」と言ったんで「ああいいよ」と簡単に引き受けた。すっかり忘れてしまっていたら親父が60歳を超えてから「まだ出来ないのか」と聞いてきたから「何も作ってないよ」と答えたら寂しそうにしていたので作ろうと決心した。
やり始めたら判らない事ばかりで、スコアのつけ方から森岡賢太郎さんに教わりながら始めた。
そうこうしているうちにTV番組の「オーケストラがやってくる」に出演することになり、打ち合わせをしている時に「今ピアノコンチェルトを作っている」という話をしたら「それいいですねえ、やりましょう。すぐ完成させてください。」と山本直純さんにけしかけられて急がされて作ったので第一楽章は短くなってしまったという裏話も披露されました。

楽屋へ入る加山さん

開場を待つお客さん達

番組で弾いてもらうのに初見で弾ける人ということで羽田賢太郎さんに弾いてもらったのだが、羽田さんが自分が一生懸命時間をかけて作ったものを余りにも簡単に弾いてしまうのでまいってしまった。
第二楽章のテーマが中々浮かばず何年もかかってしまい第三楽章が先に出来た。。親父の77歳の古希の祝いに12年かかって完成した手書きのスコアをプレゼントした。
親父の誕生日は11月4日なのだが家族全員がそろった11月22日にお祝いをしてピアノコンチェルトのレコードを皆で聴いていた。親父は本当に楽しそうだったがその翌朝逝ってしまった。親父は特に第二楽章が好きだった。とお父さんとのエピソードを語られました。
この話をしながら加山さんは当時を思い出したのか、目を潤ませていらっしゃいました。
この後第二部は今川映美子さんにピアノをお願いして加山さんがタクトを振られました。第一楽章から第三楽章まで約30分に及ぶ熱演?のようでした。実は私の席からはピアノの陰になって加山さんの足しか見えなかったんです。でもお陰でピアノコンチェルトを落ち着いてゆっくり聴くことが出来ました。

終演後、加山さんを待つファン。

加山さんを取り囲むファン。

第三部は「君いつ」をアレンジした曲で加山さんが白いブレザーに着替えて登場。そのまま「君といつまでも」を唄いだします。続けて「旅人よ」「海その愛」を唄います。そして「僕の妹に」と続け、「大事にしているアメリカンポップスがあります。」と言って 「マイ・ウェイ」を声高らかに唄いあげました。最後は「フェア・ウェル」を唄い退場しますがアンコールで再登場、「サライ」を歌う前に、「谷村新司さんは中国で教授になった。そういえば顔が向こうの人と似ている。私に客員教授で来て欲しいというから貴方はもう行ったのかと聞くとまだだというから貴方が行ってからなら良いといったんだ。どうせなら上海ガニの美味しい時期がいい。」と話していたことや今年の24HTVで二人で陶芸作品をチャリティーに出すことになっている等の話をしてくださいました。歌は7曲と少なめでしたがどの曲もオーケストラにマッチしてとても素敵でした。

サイン中の加山さん。

丁寧に最後までサインを終えて
車に向かう加山さん。

終演後、富山の熱心なファン10数人が楽屋口で30分以上加山さんを待っていました。加山さんは「寒い中待っていてくれてありがとうございます」と言って丁寧に全員にサインをしてくださいました。いつもながらファンを大切にする姿勢には本当に頭がさがります。
満足顔のファンの方々のお見送りを受けながら加山さんはタクシーで小矢部をあとにされました。車で帰る私は、途中幸運にも加山さんの乗ったタクシーの後ろにつくことが出来、小矢部ICまでの短い時間でしたが一緒に走る事が出来ました。「加山さん、明日はランドマークで待ってます。」と心の中で叫びながらお別れしました。

熱心なファンに見送られる
加山さん。

ビデオ撮影している私に笑顔で
答える加山さんです。

04年05月20日新設