ガラ・コンサート
     東京文化会館(3/3) 
        レポート 

お雛様のこの日はとても寒い日でした。待ちきれずに会場に早く行って加山さんの楽屋入りを確認しようと思い午後2時20分に会場到着しましたが、車はすでに駐車場に泊まっていました。加山さんも待ちきれずに早く入ったのかな?
会場付近を見学しようと思いましたが生憎雨が降ってきました。やむを得ず会場ロビーで時間をつぶすことに。

東京文化会館の入り口です。

6時近くに東京のカヤマニアのMさんと合流し会場へは40分頃に入りました。今回の座席は前から7列目の右側です。会場は45年の歴史を感じさせる厳かな雰囲気溢れるホールです。

定刻より5分ほど遅れて1ベルが入り開演となりました。「若大将序曲」でスタート、大友直人さんの挨拶があり、「恋は紅いバラ」のイントロとともに加山さんが登場すると会場割れんばかりの拍手となりました。「夜空を仰いで」「夕陽は赤く」「僕の妹に」とお馴染みの曲が続きます。加山さんの楽曲が何の違和感もなく自然に会場に溶け込んでいるのを感じました。そして東京フィルの音がまた素晴らしい!クラシック・コンサートなど何10年も聴いていなかった私ですが心も耳も洗われていくのが分かりました。
「弦楽合奏の為のロンド”真悠子”」ではタクトを振る加山さんを見ているうちに自然に眼を瞑って音に聞き入っていました。
「SEPTEMBER 4TH」、この曲は9月4日のNHK大阪「オールリクエスト・コンサート」や、NYのカーネギーホールでも聴きましたがここで聴いたのが一番でした。音に対する感動は,続いて演奏された海のメドレーで最高潮に達しました。「ある日渚に」そして「二人だけの海」はもちろん素晴らしい曲ですが、ここでは「ひとり渚で」が加山さんの澄んだ声とオーケストラの情感溢れる演奏が見事にマッチして秀逸でした。

特別ゲストのさださんとのトークはクラシックのホールには似つかわしくないほどの笑いに包まれたものでした。それだけではなく、さださんの加山さんへの思いが充分伝わってきました。さださんの言葉に私は思わず涙をこぼしてしまいました。(詳細は後にありますのでそこを見てください)

「時を超えて」はオーケストラをバックにして聴くとまた格段の心地よさを感じましたし、一部の最後の加山さんのいないオーケストラだけのワグナーの前奏曲も音の素晴らしさにただただ感心するだけで、普段なら寝てしまってもおかしくないのに全然平気で最後まで聴いていた自分にビックリしてしまいました。

「父に捧げるピアノコンチェルト」では羽田さんの素晴らしい演奏とお人柄とのギャップに驚きつつ、大友直人さん、羽田健太郎さん、千住明さんそして加山雄三さんが一同に介して繰り広げられている今回のコンサートの凄さに改めて感動させられました。
大友さんからピアノの上手さを褒められた加山さんはおもむろに「ソナチネ」を引き始めます。ノーミスで弾き終えると間をおかずに「海 その愛」へ続きました。クラシックをベースにしている加山さんだから成し得る技だと感心させられました。
「慕情」と「MY WAY」は大友さんの言葉を借りるまでもなく、英語の上手な加山さんの独壇場でした。そして最後はお待ちかねの「君といつまでも」です。気持ちよく唄っている加山さんを観ていて充分すぎるくらい「幸せ」を感じました。
アンコールの「旅人よ」が終わって会場は大歓声に包まれました。あ〜、もう終わっちゃうんだと思ったとたんに会場が真っ暗になりました。あれっ、とキョトンとしていると1本のスポットライトがステージ中央の加山さんを照らし出します。そして加山さんがアカペラで「アメージング・グレース」を唄いだしました。途中からオーケストラも加わりコンサートの最後を飾るに相応しいエンディングとなり、プログラムにも書いてなかった演出に大興奮した私は自然にスタンディングオーベーションをしていました。

本当に素晴らしいひと時でした。来て聴いて良かったとしみじみ思いました。良質の音と楽曲に酔いしれたコンサートでした。
加山さん、大友さん、千住さん、羽田さんそして東京フィルの皆さん素晴らしいコンサートをありがとうございました。

今回掲載の写真はBSiで放送された中からのスナップです。

最後にこのコンサートに来る予定でいながら願い叶わず、4月に急逝された「天理の若大将」さんにこのレポートを捧げます。
ご冥福をお祈りいたします。

加山さんと他の皆さんのトーク内容については下のPROGRAMの中の曲名をクリックしてください。
当日のパンフレットについてはこちらからどうぞ!

Program

k−1 若大将序曲
k−7 DEDICATED(恋は紅いバラ)
k−65 夜空を仰いで
k−35 夕陽は赤く
k−215 僕の妹に
k−245 弦楽合奏の為のロンド「真悠子」
k−200 September 4th
海のメドレー
(k−105 ある日渚に 〜

   k−231 ひとり渚で 〜

     k−70 二人だけの海) 

ゲストコ−ナー
3/3 案山子 

    (加山雄三&さだまさし)

3/4 サライ k−433

     (加山雄三&谷村新司)  

10 ゲストコ−ナー
3/3 風に立つライオン(さだまさし)

3/4 (谷村新司)  

11 k−427 時を超えて
12 ”ニュルンベルグのマイスタージンガー”より

  第一幕への前奏曲(ワグナー)

休憩(15分間)
13 k−213
 弾 厚作ピアノ協奏曲第一番 ニ短調  第一楽章

 「父に捧げるピアノコンチェルト」      第二楽章

14 千住 明ピアノ協奏曲「宿命」第一楽章より抜粋

   「砂の器」劇中テーマ曲

15 k−243 海 その愛
16 慕情
17 MY WAY
18 k−18 君といつまでも
EC k−68

平成18年05月04日新規作成

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