若大将50年!at日本ガイシホール
   (6/12)コンサートレポート
 

 6月12日に、日本ガイホールで行われた「若大将50年!」コンサートの、第二部の模様をレポートしました。
ザ・ヤンチャーズは、さだまさしさんと南こうせつさんの二人だけの参加でしたが、お二人は大活躍でした。サプライズ・ゲストもあって、武道館とは、趣の違ったコンサートとなりました。

日本のスタンダード、3曲を歌い、第二部をスタートした加山さん。

第一部で、どうして歌わないんだろうと思われた曲があったと思いますが、それはこの場面で歌うために、取っておいたということなんです。まずは、ジ・アルフィー!
(会場からドヨメキが、出演予定にはないですから)

さだ)放送席、放送席!あの、「さだ」ですけど。
アルフィー、北海道に行ってて、今日は来ません。

こうせつ)あのぉ、すいません、「南こうせつ」です。
加山さん、知らなかったんですかぁ?

という、二人の声が聞こえました。

出て来いよ!

さださんとこうせつさんが、武道館の時と同じ衣装で登場。

君等二人がいたら、言うことはないよ!

さだ)アルフィーは今日、来たがってたんですけど、仕事が先に入っていて、泣きながら電話かかってきました。
泣いて、泣いて。もう、二時間泣いてました。

じゃぁ、3人でやろうよ、アルフィーも3人だから。

さだ)アルフィー渚に〜ですか?

全然受けないじゃないか。

こうせつ)アルフィーはハードロックなんですよ。僕はアコースティックギターなんで。

ギターには、変わりないしさ!

さだ)こうせつさんはフォークですから、僕はナイフです。

この程度で、受けてるのか!

こうせつ)いやぁ、名古屋の方、優しい!

さだ)あんなんで受けてくれるからねえ。

あんなんでなんて、そんな失礼な!
いいよ、中々なもんだよ。

さだ)エレキやんないんで、エレキテルで!?

もういい、なんだかわからないから。
ギター持ってやろうよ。

さだ)フォークギターでですか?生ギターで?

なんだって、いいじゃん!ナイフは弾けないから!
アルフィーとコラボレーションしたのは、僕の作品
ナンバー、1だよ。

さだ)これは、いくつの時にお作りになったんですか?

14歳の時!

さだ)14歳の時にお作りになったんですか!?
14歳の時、こうせつさん、何してましたぁ?

こうせつ)山で、鳥を追いかけてましたよ。
フィフィピッピピ〜♪(口笛)ポ〜ン!?ポンポンッ!

さだ)それ花火じゃないですか!?

こうせつ)花火も上げてみました。

さだ)わたし、長崎ですから、よく泳いでましたよ、ずっと。
他にすることなかったですから。
僕とこうせつさんは、九州男児にも関わらず、九州男児のイメージからは、最も遠いところにある二人なんです。

それ、どういう意味よ。

さだ)加山さんは、カッコいい湘南ですもん。ショウナンだもんね!京南大学だもんね。

わかったよ。

こうせつ)僕は鳥を追いかけてましたから。

さだ)僕はサザエを拾ってましたから。

サザエは、俺だって拾ってたよ。潜ってたよ。あれは拾うもんじゃなくて、潜って採ってくるんだよ。

さだ)長崎の海は落ち着いた海なんで、サザエに角がないんです。

ほんとぉ?

さだ)ホントホントホント!ホントだって!?

沖縄のサザエ、角無いよ。
時間が延びるから、行ってみよう、「夜空の星」!


「夜空の星」
さてぇ、次は女性ヴォーカルナンバーワンの森山良子さ〜ん!

さだ)さだですけど、あのぉ、良子さんねえ、来たがってたんですけど、どうしても外せない用事がありまして、電話かかってきまして、2時間泣いてました。

南)だから、良子さんでしょ。ザワワッ、ザワワッ、ザワワ〜ッ♪!?(うめき声のような雄たけびでした)

さだ)あのねえ、なんか這い上がってくるようなね。そうじゃなくて、サプライズゲスト呼んであります!
私が呼んだら、函館からわざわざ飛んで来てくれました。函館と言えば、イカの子!?

何?イカの子って?

さだ)偶々、函館にいたんです。呼んだら来てくれたんです、函館から。「トワエ・モア」のお二人です。
(会場から拍手と大歓声)

白鳥)どうも50周年、おめでとうございます。呼んでいただいてありがとうございます。

僕は「トワエ・モア」、大好きなんです。特に「アメジング・グレイス」が好きなんです。函館ですか?

白鳥)偶々、昨日仕事で。私達も加山さんの曲をカヴァーさせていただいたことがありまして。

何?カヴァー?カバ?

白鳥)「旅人よ」をカヴァーしたことがあります。

そうですか。そりゃあ嬉しいですよ。あなた達の曲大好きなんでね。今回は森山さんが綺麗な声でハモってくれてますけど。

白鳥)私達、練習してきました。

じゃあ、ぜひ、よろしくお願いいたします。


「旅人よ」
それじゃあ、次は谷村新司君!

さだ)♪瞳を閉じて、何も見えず〜♪、谷村です。
(低音で)

またかよ!?

南)私が本物の谷村です!

さだ)谷村さん、万博に行っちゃいました。

南)結果的に、ヤンチャーズのメンバーで空いてるのが、この二人だけだったんです。

(忙しいのは)知ってますよぉ、昨日だって出てたじゃないですか?あれ出たくてねえ、出られないんだ、まだね。
僕は、まだスターじゃないんだ、まだな。スターダストなんだ。僕は見てて、寝不足になったよ。
(前日、NHKBS「ザ・スター」にこうせつさんが出演)

さだ)だから加山さん、今日は一人でやってください。

一番と三番の、ツーコーラスだけやります。ご存知の方は一緒に歌ってください。武道館では、一万人の皆さんが歌ってくれましたので。


「サライ」
次はやっと、レコーディングしてくれたメンバーが、コラボレーションしてくれます。南こうせつ君!

上着を取り替えて、青の上着を着て「こうせつ」さんに成りすまして出てきたのは「さだ」さんでした。

こうせつ君はどうしたの?

さだ)デーブこうせつですけど!?わかりますぅ?

いろんなことやってくれるねえ。

さだ)あっちの方の人は、わからないんだから。
(奥のスタンド席を、指差すさださん)
こうせつさんトイレ行ってるんです。大丈夫、大丈夫。僕がちゃんとやりますから。
と言って、ヴァイオリンで弾き出した曲は、お約束の「神田川」。さださんの赤いシャツを着たこうせつさんが登場。前奏に続いて
南)♪あなたはも〜う♪

さだ)♪横丁の風呂や!、窓の下には、神田うの〜♪

こういうことをやってる場合なんだよ。

さだ)良かった、こうせつさん間に合って!

南)やっぱりねえ、イントロが流れると条件反射ですね。
さださんが退場して

あのねえ、さだまさし君とはね!
とこうせつさんに向かって。
間違えちゃったじゃないか

南)加山さん、今ほんとに間違えませんでした?

さだまさし君とは、何をやったかって言おうとしちゃったよ。マジで、神田川じゃなくて、神田うのじゃなくて。南こうせつ君ですね。

南)はい!

こうせつ君とは、「白い砂の少女」をやったんですね。

南)加山さんとレコーディングさせていただきました。素晴らしい歌でね、「僕の夢に恋をする少女」、このフレーズが凄い好きで、あの頃良く歌いましたねえ!中学生から高校生にかけて。それまで、私は、エルビス・プレスリーが好きで、
♪Love me tender, love me sweet 
(加山さんも一緒に歌いだします)
 
Never let me go

ちょっと待てよ、この歌じゃないよ。違う方向に行ってるよ

南)外国の音楽に目覚めた少年だったんですよ。その前、好きだったのは三橋美智也さんでした。
♪松風騒ぐ、丘のう〜え♪
(加山さんも一緒に歌います)
上手い!

♪古城よ独り、何偲ぶ〜♪

南)そういう・・・。加山さん!、全然、打ち合わせにないこと、勝手にやってます。

ちょっと違うなあ。

南)人の話を聞いてくださいよ。でもね、プレスリーだとか、ポール・アンカの曲の間に突然
♪アイ・ラブ・ユー、イエス・アイ・ドゥー♪
って、流れてきたんで、日本の方でこんな素敵なメロディーを作れる人がいるんだと思って。それからは、ほんとに憧れました。

今回の「白い砂の少女」は、アレンジが凄い凝ってる。ちょっと変わった雰囲気で。

南)パンチが効いてる!

では、聴いてください。


「白い砂の少女」
今度こそ、さだまさし君!今度こそ、さだまさし君ですよ。
あのさあ、呼んだら出てきてよ、トイレ行ってるの?
さっき間違えたから悪かったけどさ。

もうギリギリ!百キロ走ってきたから。
僕はどんなことがあっても加山さんを裏切るようなことはありませんから。どんなに忙しかろうと・・。

レコーディングの中では、さだまさし君が、前奏、間奏、後奏を、ヴィオリンを弾いてくれました。

「君といつまでも」をレコーディング、やったじゃないですか。それをもう一回やるなんて、そういうことしちゃぁ、いけません。
第一、僕は「君といつまでも」のソロを弾くなんて・・・、私が弾けるソロなんて、暗いのしかありませんから。
さださんが弾く前に、シュンチャーズの女性が、「しょうろう流し」を弾き始めました。

よろしいんじゃないですか?

俺よりさきに、弾いてはいけない!(関白宣言!?)

俺の曲をやってよ。
♪「僕の妹に」の前奏を弾く、さださん。

ちょっと、それは俺の曲だけど、
♪僕の〜♪(乗りツッコミです。)
それは俺の曲だけど、お願いしたのは「君といつまでも」ですよ。

僕は、「いつまでも」やりますよ。

だってえ、まん中にセリフは・・・。あっ、あるわ!

わかりました。「君といつまでも」やります!その代わり、私が「君といつまでも」を分析しますから!

どういう分析をするの?

あのセリフがいかに優れているか。私が分析しましょう!
加山さん、あれはアドリブだそうですね。

そうです!

加山雄三という人が、いかに偉大か、私が証明してみせます。

女の人を、くどく時には、完璧なんです、あのセリフは!この話を聴くと「君といつまでも」が違った曲に聴こえてきますから。

まず、男と女がいます。デート中に突然、男が呟くんですよ。
「幸せだなあ!」
「幸せだなあ!」ってイキナリ男に言われてごらん!?「何が幸せなのか?この人!?」疑問を持つでしょ。ここが「つかみ」です。
女性がこっちを向いた瞬間
「ぼかぁ、」
ここが「合わせ」です。何かしら?
「君といる時が一番幸せなんだ」
なあんだ、私といるときが一番幸せなんだ。えっ!!?これでOKです。OKですけど、さらに加山雄三、グサリ、心の臓を一突き!
「ぼかぁ、死ぬまで君を離さないぞ!」
このセリフの重さわかりますか!?
死ぬまで、君を離さないぞ、死んだら離すんです。そりゃあ、そうです。死んだら離してほしいもんですよぉ。死んでもずっと手を握ってられたらイヤでしょう。相手の気持ちを読んでいるんです。死ぬまで!、限定ですよ!これですっかり女性はノックアウトです。
加山雄三という人が、いかにフェミニストであるか、女性の事を考えているかというのが、
「いいだろう?」
相手に決定権を与えているんです。そこまで聞いても、嫌だと思ったら、「ヤダ」って言えばいいんです。そのようなことをよ〜く踏まえて聴いてください。

そんなんで歌えるか!?涙出てきた俺!

このセリフを聴いたとき、感動しましたよ!
普通、相手の事考えてなんて言いませんよ。死んだら離してくれるんですよ・・・。いいだろ!?

ちゃんと弾いてくれ!俺歌うから。

僕は、やるときはやりますよ!

俺、セリフ言えるかな。

これは、加山さんの名曲中の名曲なんですから、みんなもう、さっきのことは忘れて!

無理だよ!?


「君といつまでも」
やるときゃぁ、やるもんだ!

さだ)すいません、言いにくかったですね、セリフ。

思わず噴出しそうになって、闘ってたよ、俺。

さだ)闘ってましたね。

ああいう分析をされて歌ったの初めてだよ、永い50年の間で。

さだ)加山さん、次は歌い終わってからにします。

初めての事っていいもんですね。

さだ)いやあ、やっぱりこの曲は良い曲ですよ。この曲が無ければ、僕は歌手になってませんから。
中学校の時、ほんと憧れて、この曲が歌いたくて、ギターを僕覚えたんですよ。ですからねえ、あれですよ。

あれかぁ。

さだ)立ち位置が、僕はこっちだったんですよ。僕はこの曲がなければ、健全なヴィオリン弾きになってたはずなんです。
シュンチャーズを指差し、
あの辺に座ってたはずなんです。そのおかげで、どんだけ苦労したことか。

「君といつまでも」のコードで曲を作ったんだって?

さだ)生まれて初めてギター弾いた日に、コード覚えて、そして、友だちにそれを聴かせたら、お前は天才だよって!エコーかかってましたから。天才だよ〜、天才だよ〜、天才だよ〜、って。その次の日にまた、同じコードで作って聞かせたんです。第2作目を。昨日より驚いて、また天才だよ〜、天才だよ〜、天才だよ〜、って。帰ってまた第三作目を。また同じコードで。それしか知らないですから。聴かせたら、他のコードは無いのか!?って。それを専門用語で「高度(コード)な要求」といいます。

持つべきものは友でございまして。なぜ、ここに一人、残っているのでしょうか?

さだ)ヤンチャーズをやりたいんですよ。こうせつさ〜ん、お願いしま〜す。そして今日は、「トワエ・モア」のお二人も。レギュラーメンバーも映像で出てきますから。

南)いやあ、素晴らしかった今の喋り。歌よりも印象深かった。

さだ)でもね、その通りでしょ?死んだら離して欲しいですよね。

南)加山さん、「君といつまでも」というのは、誰が歌ってもよかったんだけど、まさしが歌うことになったんだけど、ヴィオリンのソロも素晴らしいし、「座・ロンリーハーツ親父バンド」の作詞をしてくれたのが、さだまさしなんです。

長い曲作っちゃったんですよ。団塊の世代の応援歌ということで。みんな出来るじゃないですか。(作詞)誰に書いてもらおうかと聞いたら、全員が「まさし!」って。

さだ)長い詩だけで選ばれたんですか!?

関白宣言だって、長いじゃん!?

さだ)あれは長いですけど、もっと長いのありますよ!?
3倍くらいの!?

長いの書かしたら、最高だね。

さだ)書かしたらって、「案山子」も作ってますよ!?

段々乗ってきたね。

さだ)加山さんの50周年のお祝いをお手伝い出来るっていうのは、少年時代の僕等の夢ですよ。

南)ここへ、いらしてらっしゃる皆さんも、おんなじ気持ちだと思いますよ。

嬉しいねえ!

さだ)日本中が、加山さんをお祝いしてますよ。

ほんとかなあ!

さだ)ほんとですよ。間違いない!
僕が総理なら国民栄誉賞をあげてます。

ありっこないこと言わねえの!

さだ)そう、僕が総理になることは無いです。ということで。じゃあ、官房長官、そろそろ用意しようか。

ヤンチャ-ズになるために、そっかあ。

さだ)ヤンチャーズは、サングラスがメインコスチュームなんですよ。わっ「コワイ・モア」だ!

お前のほうが怖いよ。

南)さだまさしが一番怖いよ。

さだ)ただ、僕は席は回してませんから、大丈夫です。他の人に回してませんから。


「座・ロンリーハーツ親父バンド」

10年07月01日新設