加山雄三 俺は100歳まで生きると決めた
  (文化放送podcast 2023年7月18日〜)

7月18日に文化放送の「くにまる食堂」で放送された「俺は100(歳)まで生きると
決めた」の内容をレポートします。
同日配信された文化放送Podcastでは、ラジオで未公開の内容も配信されました
ので、その内容も含めてレポートします。下からどうぞ!

今回は「第26回 作曲家 弾 厚作」をレポートします。

下からどうぞ!

 

 第26回 作曲家 弾 厚作
 
 「君といつまでも」作曲秘話
 

野村)みなさんご機嫌いかがでしょうか野村邦丸です。そして、この番組のメイン
   パーソナリティは?

みなさんよろしくお願いいたします、加山雄三です。

野村)加山さん。ある意味マルチにいろんな才能を発揮している中で、代表的なもの
   といえば、もちろん役者であって、歌手であって、そして作曲家であるという
   ことで、「弾 厚作」というペンネームがあるわけなんですが、前回ワイルド
   ワンズの57周年の記念の曲「始まりの渚」という曲は、なんとおおよそ60年
   前に加山さんが作った「弾 厚作」初期に作った曲だっていう話をしました
   けど、「弾 厚作」としてのクレジットで作った曲って何曲くらいあるん
   ですか?

全部でレコーディング(記録)されてるのは535だな。

野村)レコーディング(記録)されずにスコアだけ残ってるものもあるわけですよ。

それは、もう1000曲以上あるよ。

野村)音楽家、加山雄三。なんといっても影響を受けたのがお父様上原健さんが膨大
   なレコードを持っていて、そこでブラームスベートーベンバッハこの3Bを
   子供の頃からずっと聴いてて、ある意味英才教育ってつもりはお父様はなか
   ったんだろうけど、それが元になっているということなんですね。

だから面白いのは他の人の作曲しているのを聞いててね、これはこの曲を真似してる
なとか、そういうの分かったらすごい楽しかったりするんだよ。だから(坂本)
九ちゃんの「上を向いてあるこう」って、あるじゃん。あれなんてベートーベンの
「皇帝」だからね。ピアノコンチェルト5番だよ。

(「皇帝」と「上を向いて歩こう」を口ずさむ加山さん)。

野村)なるほど。中村八大さんですよね、作曲は。作詞は永六輔さんですよ。
   「スキヤキソング」としてアメリカでも大ヒットした曲ですけど、作曲家
   「弾 厚作」からすると、これは「皇帝」じゃないか!?と。

それはね、世界中で有名になるのは当たり前だ。元はベートーベンなんだから。
似てて良いんだよ。

野村)「弾 厚作」さんが3Bの影響を受けたっていう、でも明らかに俺、これちょ
   っと寄せすぎちゃったかなって曲って過去にあったんですか?

俺?似てる曲?だって「君といつまでも」が「On the sunny side of the
street」と良く似てるもんな。

野村)「君といつまでも」はまあ、俺が加山さんの前で歌う事もちょっとなんか
   やりにくいんだけど。

(「君といつまでも」を口ずさむ野村さん)

(「君といつまでも」と「On the sunny side of the street」を交互に
 口ずさむ加山さん)

元はね、「On the sunny side of the street」だと思うよ。

野村)「On the sunny side of the street」、それを加山さんも知ってて、
   なんとなくスコア書いてる時に、あれ似てんなと思ったこともある?

しばらく経ってから、あれなんか似てるなと思ったけど、まあいいや流行ったん
だから、しょうがないやって。そういうもんだ、不思議なもんだけどさ。レコー
ディングはね、関西でやったと思うんだよ。

野村)「君といつまでも」を?

そう。それでね、そのカラオケをね東京で作って、それであのレコーディングは
関西で。向こうで撮影やってたんだな。

野村)「若大将シリーズ」の?

その時に、いきなり演奏で♪チャラララ〜って、すごい音を聴いた。森岡さんって
すごいなと思って。それで間奏になって、うわ〜幸せだなあっって言ったら、それ
行きましょうって。それであのセリフができたんだよ。それだけじゃ、しょうが
ないから”僕は死ぬまで君を離さないぞ、いいだろう?”ってね。演奏を聴いて、
本当に幸せだなぁと思ったんだよ。言ってみるもんだなぁと思って。素直な気持ち
になれたからさ。だから森岡さんもすごいなぁと思ってね。

野村)作曲家「弾 厚作」の初期の作品ですけど、そういうことはあるんだ。世界中
   の名曲って、よ〜く聴いてみると、元々これじゃないかっていうのは結構多い
   ですよね。著作権がどうの、こうのって、もちろんあるけども。作曲家「弾

   厚作」が作った曲も、どっかで聴いたこともあるなっていうことも何回か
   過去にあったわけですもんね。

と思うけどね。

 作曲で大切にしてること
 

野村)作曲家「弾 厚作」としてピアノに向かって、作ってる時、一番大切にしてる
   ことってあるんですか?

やっぱり自分がさ、湧いてくるって言っていうか、降りてくるって言った方が良い
かもしれないけど。これ良いね、やったことないけどっていうのをどんどん録音
していくわけよ。録音していって、30分の間に3曲ぐらい録音していったうちの
一つが「お嫁においで」だったりするわけよ。録音録っておくって、ものすごく
良いことなんだよね。

野村)要するに降りてきたなって時に、ピアノの前で演奏してみて、これ良いぞって
   録音しておいて生まれたのが「お嫁においで」。降りてくる時って、何か
   あるんですか?予兆みたいなの。

予兆はないけども。弾いてるうちに音が自然に出てきて、コードが一つずつ進んで
いっちゃうんだよな。それはやっぱり経験で、コードは、次はこれにいくっていう
順番は入ってるわけよ。それはやっぱり親父が集めたレコードをね、3Bを聴いた
そのおかげだと思うんだよね。

野村)コードの進行も勝手に手が動いていく感じ。

おやじが多重録音したレコードを買ってきたんだよ。夫婦でやってる多重録音なん
だよな。それで、俺はワイヤーレコーダーとテープレコーダー二つあるから、ピン
ポンやるわけ。こっちで録音したのを流しながら、あっちのに録音する、それを
繰り返す方法でね。だんだん音が悪くなっっちゃう。どうして音が悪いんだろうと
思ったんだけど。あっちのは8トラック入るテープで録音してたんだ。それは音が
良いのは当たり前だなって。メリー・フォードってね。夫婦でやってるやつが、
すげえ良かった。それが最初なんだ、多重録音の。

野村)作曲家でもあるし、レコーディングエンジニアとして多重録音もやってたわけ
   だからどんどん興味はつきないで、それは仕事にどんどんなっていくわけなん
   ですが、次回はですね、作曲家「弾 厚作」にスポットライトを当てて、あの
   「サライ」の話は去年もね伺いましたけども。次回もよろしくお願いします。

こちらこそよろしくお願いします。

ここまでの内容を音源でお楽しみください。(時間 10分14秒)
下からどうぞ。

 第26回 作曲家 弾 厚作
 

2025年9月21日新規作成