飛鳥U 若大将クルーズ トークショー(2023年)
 
 
 加山さんの言葉
 
 入場後の言葉
 

ホントきょうはありがとうございます。揺れてますね。なんで揺れてるか、
ちょっと説明するとね、プロペラで掻いた水が鉄板に当たるんですよ。

ちょっと設計が悪いんですね。スクリュウをもっと長くするとか。俺が
設計士ならこんなことはしない。

 
 最近、何されてるんですか?
 

出来るだけ食べてますね。美味しいものと思いながら、中々食べさせて
くれないんだね。これで我慢しなさいね、て。それが良いみたいですね。

友貴)加山さん、ステーキを召し上がっておられたと思うんですけど。
   最近は肉は?

肉は足りないくらいだね。誰か食べさせてくれないかなと思って。

 
   
 朝日新聞の連載記事
 

楽しかったよ。ああいうのは時々やってもらった方が良いんだよね。
いろんな今の状況を伝えることが出来るからさ。反応はすごく良かったよ。

友貴)サザエをたくさん獲ってきて料理したのが最初の料理だったと?

烏帽子岩に行ってね、潜ってさバケツいっぱい獲って持って帰ってきてさ。
こんなにつぼ焼き出来ないよって怒られて。数えたことないけど、南京袋に
いっぱい。どうしようかと思って。お釜にお湯を沸かしてその中に全部
入れて、ミリンと酒と醤油で良い味、作って煮るんだよ。

植田)サザエの佃煮ですね。

贅沢なんてもんじゃないよ。親父が、これ、旨いなって。

 
   
 映画「若大将シリーズ」
 

植田)映画のタイトル、”若旦那”という案もあったらしいですね。
   なぜ”若大将”になったんですか?

松竹で”若旦那シリーズ”があって、それを真似たってしょうがない
だろうと。それで”若大将”に。”青大将”も出てきた。
青大将は面白かったねぇ。田中邦衛さん、あの人が居なかったらシリーズ
にはできなかった。あの人、素晴らしいと思う。いろんな思い出がある。
炭鉱のシーンで、(たった一言のセリフ)落盤事故があって作業員として
走ってきて、落盤の音に合わせてセリフを言おうとした時にプっとオナラ
を、次のセリフが”今の音、聞こえました?”。死んでる役の人が笑いが
止まらなかったって。面白い人だよ。

 
 文化放送のラジオ
 

(ラジオの仕事)一番最初にやったのが文化放送だったんだよね。古い話
なんだけど、(大学の)同級生が就職してて、その関係で。そいつが居た
から、僕がこの仕事に就いたんだけど。大学の終わりに、就職しようと
思ってたんだけど、彼に、お前はサラリーマンて柄じゃねえよ、芸能界で
一旗揚げて自分で船作れば良いって言われて。

 
 絵画の制作
 

昨日も自宅で2枚描いた。水彩も油絵もやってっるけど、油絵は時間が
かかる、水彩は1,2時間で描ける。油絵は波が多いんだよ。引き波の
絵を描く人は少ないんだよ。

 
 ワイルドワンズと加山さん、思い出は?
 
 名づけ親は加山さん
 

鳥塚)リーダーだった加瀬邦彦が学校の先輩後輩で。

そうそう住んでるところが茅ヶ崎で、しょっちゅう俺の家に来ては飯を
食うんだよ。その縁がずっと続いてよ。ある時に、あんた達を連れて
きたんだよな。名前を付けてくださいって。お前は生まれっぱなしだから
「ワイルドワンズ」に。

島)良い名前だよね。きょうまで元気でいるのも、その名前のおかげで。

良いこと言うね。

鳥塚)でもね、その時に加山さんは”世界で2番目に良い名前だ”って、
   言われたんです。一番目は「ランチャーズ」なんですって。

それは自分のバンドだったからね。「ランチャーズ」と決めた理由は、
進水式のことをラウンチって言うんだよ。”Lunch Ceremony”を
もじって「ランチャーズ」に。

植田)すごい良い名前ですねえ。

 
 テレビ&映画出演
 

鳥塚)名前を付けていただいた後に、ある時にお前らテレビに出たいか?
   って仰って。出たいですって言ったら、加山さんの番組に出させて
   もらったんですね。「思い出の渚」もまだなくて、やる曲が無い
   ので「夢のカリフォルニア」という曲を歌った覚えがあります。

全然覚えてない、忘れちゃった。

鳥塚)そのあとに「思い出の渚」を出したんですね。そしたら、その近辺に
   また加山さんとお会いしたら”お前ら映画に出たいか?”って言われ
   て。また出たいって言ったら、2週間後に東宝の撮影所に行ったら
   「レッツゴー若大将」の撮影で「旅人よ」を。加山さんが樹の下で、
   ぼくらは上の枝に座って歌った。

植田)あの当時、映画に出るなんて考えられないから。

鳥塚)何の映画か、わからなっかった。

植田)加山さんの一声で、俺たち出れたから、考えてみたらすごいことだ
   なあって。

鳥塚)「思い出の渚」も流行ってなかったけど。お正月映画に出たんですよね。

それが良かったんだよな。

友貴)その時の写真が。

みんな写ってるじゃん。

鳥塚)60年ぐらい前ですね。

60年!?あんた年いくつ?

鳥塚)ぼくは75(歳)です。

へ〜えっ、俺86(歳)だけど。トー(10)違いか。大違いだな。

 
 休暇でスキーを
 

鳥塚)そのあとに「思い出の渚」が大ヒットしたんですよ。ものすごく
   忙しくなったんです。初めてそういうことになって、毎日のように
   テレビのお仕事があって必死になってた時に渡辺プロダクションで
   たまたまお会いしたんです。
   ”お前ら今、忙しいだろ?””忙しいです””休みたいだろ?”
   ”はい、休みたいです””じゃスキーに連れてってやる”って。
   真っ黒だったスケジュール帳に加山さんが”ここら辺で良いだろう”
   って。線を引いて、渡辺プロの偉い人に”スキー連れてくぞ、良い
   な!”って。.”はい”っていうことになって。

植田)誰も異を唱えない。

鳥塚)岩原にね、連れてっていただいて。

たまには良いこと、するね。

鳥塚)あの時の加山さんのチカラは凄かったです。

島)その時にね、加山さんに僕スキー初めてなんですって言ったら。
  ”何でもないよ、上から下へ落っこちたら良いんだ”って。

そんなこと、言った?

島)それともう一つ。上へ行ったら下を見てごらん、蒸気機関車が走る
  のが見えるからって。それを見た時にウワ〜って。

植田)あの光景は一生忘れないなあ。

あれ、景色良かったよな。

 
 一緒にハワイ旅行
 

鳥塚)それから何年か経った時に、一緒にハワイへ行こうというお話が
   ありまして。加山さんを中心に江利チエミさんと加山さんのお母様
   と我々とで。ハワイで4回公演を。

オアフ島のHIC(ホノルル・インターナショナル・センター)で。それから
ハワイ島でも。

鳥塚)ちょうど僕の誕生日の頃で。加山さんが舞台上で言ってくれて、
   満員のお客さんと一緒に「ハッピーバースデー」を歌っていただいて。

ああ、そうだっけ。

鳥塚)あれが僕の最大の思い出として残ってますね。

場所が場所だけにね。それはすごく良い思い出だよな。

植田)僕の思い出は、加山さんが三味線弾いてビートルズの「ミッシェル」
   を。すごい印象に残ってますね。日系人の方が喜んで。

あれは面白かったね。

島)あの時に座布団が用意してあったんです。それを出す役が僕だったん
  です。座布団出して,まず僕がチョンと座って、ハ〜イ!、加山さんが
  後ろから来て僕の頭をポンと、僕がずっこける。

植田)ドリフターズみたいなことをやってたんだ!?

覚えてないな。

 
 光進丸の思い出&料理
 

鳥塚)2代目の光進丸、木造船でしたね?

そうそう。

鳥塚)乗せてもらった時に、舳先に座って波が来るのを見ながらずっと
   乗ってた思い出があります。

島)痛いんだよな、最初は気持ちが良いんだけど。

鳥塚)あの時はずっと加山さんの写真を撮ってる人が居て、写真集を作る
   のかなと。

そういう写真はいっぱい残ってるけどね。

友貴)光進丸では多くのお客様に料理を振舞われてたとお聞きしますが、
   料理は好きだったんですか?

好きだったね。長い航海の時でもコックさんが乗ってないし、同じものを
ずっと食ってるわけにもいかないから、レシピ゚を自分で工夫したりレスト
ランで旨いもの食べるとシェフに教えてもらって、作るとその通りの味に
なるんだよ。そういったレシピが残ってる、今度レシピ本を出すんだ。

島)加瀬さんと一緒に光進丸に乗った時に、朝何食べたい?って聞かれて、
  和食が食べたいって。美味しいアジの塩焼きが出てきて、普通に食べ
  ようとしたら、そうじゃないんだって。アジの一番美味しいところを
  教えてもらって食べた。美味しかったな。

 
 人生を楽しむ秘訣
 
 パートナーを幸せにする&趣味を持つ
 

友貴)我々やお客さまも加山さんを目標にしてきていると思います。
   そんな我々に、これからの人生をより楽しむための秘訣や
   心がけていることを教えてください。

ご夫婦の場合は、カミさんの幸せを考えることだね。カミさんの幸せが
我が人生の幸せである。そう思うほど良いものが食べられるようになる。
”これ、食べて良いよな?””少しならね””わかった”素直に聞く。
言われるとおりに大人しく。本当にそれは幸せですよ。

友貴)趣味を持つことはいかがですか?

趣味?俺はいろいろあるけどね、絵は昨日2枚描いた。毎日描くわけじゃ
ないけど。

友貴)ワイルドワンズのメンバーは食事に気を付けていることはありますか?

植田)僕は味噌汁を食べるようにしてる。インスタントでも良いから、塩分
   も控えめで。

友貴)島さんは良く歩かれてるとか?

島)時間があれば必ず歩くようにしてますね。走るのはダメだって言われた
  ので、最低3kmは歩きます。

3km?歩くの?すごねえ!俺は900mぐらいだよ。俺、一生懸命歩いてるん
だから。1週間に3回、マシンの上で歩くんだけどね。足は鍛えたほうが
良い。あとはスクワット。毎朝20回、あとにマシンの上を歩く。それを
心がけることが大事。てなことで、どうでしょう。

友貴)レシピ本の宣伝を、翌日の夕食に加山さんのレシピからの料理が
   出ます。(ビュッフェでの料理の告知)最後にセレモニーを。
   飛鳥サイドから絵を描いていただけないかと要請があって、今回の
   クルージングに合わせて加山さんがご自身の自画像を油絵で初めて
   描かれました。それを飛鳥にプレゼントされるということで、加山
   さんからお渡しいただきたいと思います。授与式を行いたいと思い
   ます。盛大な拍手を。

飛鳥クルー)ありがとうございます、加山さん。お礼と言ってはなに
      ですけど、美味しいステーキを用意しております。

友貴)以上でトークショーを終了させていただきます。

 
 

2024年11月14日新規作成