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竹中直人さんとのトーク |
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嬉しいなあ、久しぶりだもんねえ
そうですねえ、若大将・・・
(青大将の真似で言おうとするが)
緊張して出来なくなっちゃった。
もう一回やって
なんだよ、若大将、久しぶりじゃあないかよ。あっだめだ、ごめんなさい。 |
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若大将シリーズはすべてみてましたけど、一度加山さんにご質問したことがあるんですよね。
大学生なってから若大将シリーズを改めて見直したときに、加山さん全然芝居してないんじゃないかと思ったんですよ。
そして加山さんに質問したときに、加山さんは”ああ俺全然芝居してないよなあ、芝居とか興味なかったから”っておっしゃってましたよね。本当にそうだったんですか?
本当に興味ない!これはね、反面教師といったほうがいいかもしれないけれど、内の親父が余りにも大根役者でさ!見てて恥ずかしくてさ、お袋と。どうしてあんなに下手なんだろうねってよく話してたんですよ。
謙虚とかじゃあなくて、大根ていうのはこういうのを言うんだろうなあって、思いながら見てて、どうしてもっと自然に出来ないんだろう。って思ってたから、自分がそういう場に居るようになっちゃったわけだよ。
そしたらさあ、やっぱ難しいなあとは思ったけど、セリフを言わなければいけないと思うからいけないいんだよな。
セリフというのは人間が思ったら自然に出てくるんだからって、思ってやればいいんだと思ってやってるうちに、どうも馬鹿馬鹿しくてやってられないと思って、いつ辞めようかそればっかり考えてたんですよ。
それで若大将が始まったときに、これはある種救いではあったのは、そのまんま地でいってればいいやっていうのがあったんですね。
だからそんなこと言ったって、やりゃあ出来ないことないでしょうってやるわけよ、青大将に。
お前さあ、少しは考えたらどうだよ、自分のこと考えてないだろう。女のケツばっか追いかけてるじゃないかよ、正直に言ってみな、女しか興味ないんだろ?
(また青大将の真似で)当ったり前じゃあないか、何言ってんだ若大将!
だから俺はそれがいろんな弊害を生むって言ってるんだ。だろ?
いけないのかよ?
だってパトカーには捕まるし
構わねえじゃないか!若大将
だって後始末するのは全部お前の親父さんだぞ!
っていう風になっちゃうんだ。こういう雰囲気でやってるわけよ、そうするとなんか自分の地でやってそまんま学生時代のままでやってたみたいになって親しみが持てたと思うんだよね。 |
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黒澤作品に初めて出たときに、他の役者さんがみんな眉間にしわよせてんだよね、俺もよせなきゃあいけないのかと思って寄せたら、黒澤監督に”加山余計なことすんな!”って言われたって
そう!”お前は白紙でいい”ってね。”なんも考えないでセリフなんか覚えないでいい!”って言われた。 |
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椿三十朗のときに大勢で会議してるシーンで”引き画だから分からないんだろうって、俺居眠りしてたら黒澤監督にばれちゃって、加山のために3時間休憩って言われて、いやあまいったなあ”っておっしゃってましたよね。
よく覚えてるねえ。あれはねえ、本当に寝ちゃったんだよ、寝るつもりではなかったんだよ。
でもさ気持ちいいんだよ。ライティングがガンガン当たってる、向こうのほうでああでもないこうでもないってもめてる訳さ、こっちは黙ってセリフなんにもないんだ。
その内だんだん遠〜くになってほとんど聞こえないなって思ったら、ポンとどつかれた。ハっと気がついたら耳元で
”お前今寝てただろ”って聞かれたから
”ああ寝てた”って言ったら、すっくと立ち上がった黒澤さんが来たから、これは殴られるなあと思って覚悟してたら
”加山眠いのか?”
”はい、眠いです”って言ったら
”表に言行って寝て来い!3時間休憩!”って休憩になっちゃったんだよ。それで表に行って寝ようと思ったら寝られないね、陽が当たっていい気持ちだったけどね
加山さんが余り知られてないですけど一時期アクション俳優をおやりになったじゃないですか「狙撃」「弾痕」「豹(ジャガー)が走った」
詳しいねえ!
あと「薔薇の標的」
何も書いてないよね、頭の中に入ってんだ!
僕この4作品、大好きだったんですよ。
加山さんの拳銃の構え方、これは徹底的に研究したんだろうなあって
その通り。
殺し屋、加山雄三って余り知られてないですよね。
共演者が凄かったですね、田宮二郎さんとの「豹(ジャガー)が走った」のセリフ覚えてますか?
”行ってしまったなあ、あんたの勝だ。”すると加山さんが”俺は任務を果たしただけだ”
素晴らしい!良く覚えてる。
加山さんバンバン撃たれまくるんですよね、そのときの血が吹き出るときの加山さんのアクションがカッコいいんですよ。痛みの表現が。
俺もう高校生のときに痺れまくって
”加山さん、若大将だけじゃないんだ。俺にとっちゃあアクション俳優なんだ!”って、凄く叫んでいたことありますよ! |
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