2007年 2月 東京FM
  70th BIRTHDAY 
    YUZO KAYAMA 
       プレミアム・ステージ        

2月に放送されたトーク番組をレポートしました。
写真については1992年に東京厚生年金会館で行われたコンサートのTV特番での加山さんをピックアップしてみました。

番組は「君といつまでも」をBGMに始まりました。英語の上手なハーフのパーソナリティの女性から紹介された加山さんは
グッドイーブニング エブリワン
と英語で挨拶です。
今日はどうお呼びすればいいですか、雄三さんがいいですか、加山さんがいいですか?
どちらでもいいです、船長でもいいし、ボケなすでもいいです。(笑)
結局”雄三さん”と呼ぶことに。
どうやって英語を勉強されたのか聞かれて
小さい頃、近所にアメリカンスクールの子供達がいっぱいいてその連中と遊んでいた、”ミー達はさあ〜”とか”ユウ達はどうなの?”と変な言葉を使っていた。
4月11日で70歳を迎えられますが若くいられる秘訣は?
若いですか?
若いですよ!
そう言われるのが一番嬉しくてしょうがないんだけど。見た目は若いんだけど・・・。
内面も若い感じがするんですけど
中身はもっと若いんですよ!
例えばジョギィングをしていたりとか
なにもしていない、怠けていること、それだけでしょうね
それが秘訣だったりするんでしょうね
正直に受け取らないで(笑)、歩いたり泳いだりスキーをやったりしてます。スキーは先週、KAYAMAキャプテンコーストへ行ってきました。この名前は長いので来年から「加山スキー場」にしちゃおうかなと思ってる
でもキャプテンコーストというのも船長らしくていいですよ
そういう風に思ってくれるんならいいんだけど
歌手としての雄三さんにオープニングの1曲を選曲していただいてよろしいでしょうか?
難しいんだけれども、いろいろ考えたらば影響を受けた歌手と言えばプレスリーなんだよね。古いけどさ、中でも一昨年ぐらいにアメリカでミュージカルで当たった「オールシュックアップ」という曲を選んじゃったな、これ誰も唄わない、僕が最初に持ったバンドの連中とはいつもこれやるんだよね、結構うまく歌えるんだけど。日本語では”恋にしびれて”って言うらしいよ
恋するとしびれちゃうものですか体も?
難しい話は後ほどしようよ

「オールシュックアップ」が終わって
やっぱり男性も女性も恋するとしびれちゃうものですか?
貴女はどうですか?
私はしびれるより黙ってしまうかもしれないです。
英語ではLOVEひとつしかないけど日本には恋と愛の二つがあるじゃない、どうしてだろうと考えたことがある。恋はしびれるんだろうな、愛というのはそこはかとなくずっと変わらないものっていう感じがしてならない”恋”はパッと燃えて冷めちゃう場合がある、だから電磁気力だなあと思ってる”愛”は万有引力だと思ってる。電磁気力は磁石だからひっくり返すと離れるじゃない、だけど万有引力は全然離れないで、離れたら大変、宙に浮いちゃう訳だからUFOの飛行原理になるんだけど、それが今まだ発見されてない。だから愛は万有引力だと思うのがいいのかなと思っている今日この頃です。
雄三さんは哲学者的なところがありますね
前世もしかするとそうかもしれないね、以前ギリシャのロードス島に行ったときに前に来たような気がした。前世は哲学者かな、そんな馬鹿なことはねえなと思うけど。

プレスリーやビートルズに会った時の話があった後
ビートルズの「レット・イット・ビー」がかかります。

一日の流れと言うのはどんな感じですか?(BGMはブラックサンドビーチ)
それは凄い変化に富んでる。
暇なときには絵を描く、もっと暇があると船に行く、冬場は土日はスキーに行くことが多い
じゃあ早起きなんですか?
早いときは早いんだけど良く寝るんですね、寝るのが大好き人間で、いまだに9時間くらい寝ないとだめだね
寝るとエネルギーが循環してくれますよね。
寝るのはすごい大事だと思う。
多彩な分野で活躍の秘訣は?
上手に寝ること、切り替えが上手くないとダメだし、海に行くことは都会での混雑している仕事のリアクションとして大事なものだと思う。歌の世界と俳優の世界は全然違うから、それをコンビネーションすることも凄く大事、陶芸は指先を使うのでボケ防止になっている。指先を使うことは頭の訓練にもなる。ものを描写するのも良いらしい。
私、絵は下手なんですけど下手でも頑張ってやってるといいんですかね?
そうだよ下手でも何でも絵は絵なんだよ。

1月29日のケネディハウスのライブの音源が届いています。レアで貴重な音源です。その模様を聞いてください。
僕は本当はミディアムレアが好きなんだけど、関係ないか(笑)

「恋は紅いバラ」と「愛の日々」(この唄は約30年くらい前、私(でんでん)が川崎に1年間いたときに毎週楽しみに観ていた「みごろ、食べごろ、笑いごろ」のエンディングでよく加山さんが唄っていたのでとても懐かしく感じました)が紹介されます。
「恋は紅いバラ」のセリフは”僕は君を幸せにする自信はないけど僕が幸せになる自信はあるんだ”になってました。

これは西田敏行さんが映画の「釣バカ日誌」の中で言っていたのをヒントにしてかえたんだ。
ケネディハウスに最初に出た頃は照れちゃってどうにもならなかった、すぐそばにお客さんの顔、顔、顔だったんで横向いて演奏して皆から笑われていた。慣れないことっていうのは恐ろしいね、最近はやっと慣れてお客さんの顔を見ながら唄うことが出来るようになったけど、何でもいくつになっても修行を積まなければいけないんだよ

無人島フェスの感想メールが紹介されます。
その場に立てたことが何より、そして嬉しかったのは桑田君の愛情、ステージに立ってみて彼は真剣に考えてくれたなと感じた。私の家族も観ていてそれを一番感じていた。
音楽は年齢(とし)関係ないの!ラップもよく聴くし、ケツメイシも聴くしソールヘッドも幸田くみも聴く、いいものはいい。学ぶことが多かった。若い人に見てもらえた場があったことが嬉しかった。
「熱風」がかかります。

聴視者からの「旅人よ」(MOOMINというグループがカバーしてるそうです)のリクエストメールが読まれて
若い人たちにカバーされる気持ちはどうですか?
そりゃあ嬉しいよ、60歳のときに20グループがカバーしてくれたけど、ある程度スタンダード化した曲じゃないとやってくれないと思うからメッチャ嬉しかったよ。
曲紹介してくださいますか?
茅ヶ崎から東京へ向かう車の中でもって作曲しちゃった「旅人よ」!

「旅人よ」がかかります。
セイコーの時計のエピソードの後「夜空の星」がかかります。

この曲はどこからかインスピレーションが湧いたってことはあったんですか?
ピアノのコックにブリキを細長く切ってはめるとチェンバロみたいな音が出る、そんな悪戯ばっかやっていた。それを弾いてるうちに出来上がった。
丁度その時にオヤジが聴いていて、ピアノコンチェルトも作ってほしいとリクエストされて気安く請け負った。何十年も経ってからやっとプレゼントできたんだけどとても喜んでくれた。第二楽章が一番好きで「俺が死んだら第二楽章流してくれよ」と言っていたんで流したよ。
天国へ持って行ってらっしゃったんですね
手書きのスコアがないんだよ、多分持って行っちゃったんだな!
暖かいお話を聞かせていただきました。ありがとうございました。

今後の目標についてお聞かせください。
12曲レコーディングをこれからやるんだけど、結構いいのができた。70年代の雰囲気のもあるし、オレだなあというのもあるし、若大将の雰囲気だというのもある。楽しみにしていただきたい。
それと船の設計をひとつ始めようと思っているのがある。今まで見たことのない船になると思う。それは実現するかは別として模型をつくってみたりミュージアムに飾ったりするかも、そして陶芸や絵画展もあります。
これからも沢山の人を癒してください。
何を大切にするかと言ったら、人間には心がある。
思い通りのことをやるなら、出発点というのはすごく大事で、今が出発と考えたとすると船で例えば出発点で5度方角が違って出発すると一日たったら水平線のかなたへ行ったときにお互いにみえないくらい離れてしまう。
自分の指針としてこれが大切な方向だ、いい道なんだと思ったらそっちをずーと思い続けること、間違った確信を持たないことだね。
そういうことをいくつになっても磨いていって、もし魂のレベルがあるならば、より一層高いところに行きたいと思ってるし、心に筋肉があるならばその筋肉は鍛えて行きたいと思う。
若い人こそそういうことをちょっと考えてみる必要があると思う。面と向かっている人にメールで話をするのもひとつの面白さであると思うが、人間には心という不思議なものがある。どういう心がけをしているといい結果がうまれるのか考えることが大切だと思う。

最後は「光進丸」でお別れでした。

07年04月05日新設