2007年 4月 フジTV
      とくダネ(4月20日) 
      

4月に放送されたトーク番組をレポートしました。
当初18日放送予定が20日に変更になりました。
留守録に失敗しましたが滋賀県のカヤマニアの方のご好意でビデオが入手できました。
ありがとうございました。

「古希」っていうタイトルは加山さんらしいですね、普通は避けようとするじゃないですか、それを
いや、いや、いや。「古希」それがどうしたって感じだからねえ、まだね二十歳か三十歳のときだったら70歳っていったらヨボヨボのお爺ちゃんって思ってた。自分がそうなれないんでどうしてだろうって思ってる。何かやることがあるといいみたいですよ。やることがなくなると困るんですよ、だからやることがなくなる前からなくならないように考えることが凄い大事じゃないかと思いますね。
人気絶頂のとき
若大将やってるときは自分ののんきにやってきたことそのまんまやってるような部分がかなりあるような気がしたんで申し訳ないという気持ちが強いんですよ。
東宝が一生懸命力を入れてくれたせいか、売れるのがめっちゃくっちゃ早かった。
やたら不安が生じましたよ。竿の先っぽに祭り上げられていつバッタリ倒れるかなという不安があった。他の皆さんは下積みで十何年もやってこられて実力を付けて人気が出て立派な俳優さんになるのが普通だろうとそう思った時にね、申し訳ないという気持ちと不安があった。
初めての挫折
明日食べる金が無い、全部収入を差し押さえられたときには困っちゃいましたけどね、それでお願いしに行ったんですよ。ほんの少々でいいですから、食べるだけでいいですからって3回くらいお願いに行ったら”食べなきゃ死んじゃうもんね”って言って許してくれましてね、いくらかづつくれるようになって、それで飯が食えるようになって、ガンガン働くからって、10年掛かりましたけどね返済に。返せたんですよ。
キャバレーでも歌ったんですってねえ?
はい、そうです。そのとき人生の無情を感じたり、これがお前に欠如していた分だろう?お前には今までこういう経験がないからなあ、というようなことを天から言われているように私は思って、それしかないんだから頑張ろう。
ここまできたら命があるだけでも上等だって。
加山流子育て
子供達全員が二十歳過ぎるまでは、子供に育てることについて偉そうにいうことはよそうぜって、我々言論統制をしておりました。
何が大切だって聞かれた時に今頃になって初めて言えるんですけど、子育てで大切なのは母親と父親の言論統制ですよ。
父親が怒ったときに、母親が”そんなこといわなくて良いじゃない、かわいそうでしょ”これ言ったらダメ。お母さんが”そうよ、お父さんの言うとおりよ”って一緒になって言ってあとで子供が寝てから”ちょっと言い過ぎたかなあ”て反省する。子供が両方を同じように信頼する。困ったときに両方を信頼する。同じように相談する。それが家庭の中でもっとも大事だと思いました。それから我慢が大切、会話が大切ですよ!
バーナード・ショーの言葉で「子育ては一大事業である。しかしいまだかってその適性検査が行われたことはない。」
(というのがある)
うわあ素晴らしい!みんな夫々の家庭の風習でいいんだ。だけど一生懸命やらないと、一大事業だぞ!。この教えは素晴らしい!。
スタートのときからそう思いましたね。
僕は団塊の世代の代表としてってよく聞かれるんですが加山さんの生き方を見てると団塊の連中がそんな今頃どうのこうの言ってる場合じゃないね、加山さんを見ればいいぞ!って
やることを自分で探して趣味を沢山持つことが大事、これからじゃ遅いとか今からじゃ遅いって言う人がいるけど今から遅いって言うことは絶対に無い!もう遅いってことはないの!
死ぬまで勝負でいいとおれは思っているんですよ。そりゃあ朝起きて調子悪い、かったるいなちきしょう、なんでこんなにかったるいんだ、っていうこともある。そういうときには、また水かぶりながら感謝しかない。
今日も新しい一日だ!っていう気持ちからスタートしていくうちに気分が変わっちゃったりするんです。

59歳からの挑戦

(加山さんが油絵を始めたのが59歳)
今の僕の歳なんですよ。
じゃあ今から始めたらいいですよ
いや、絶対ダメ。
そう思うでしょ、だからダメになっちゃうんですよ。思ったとおりのことやるって人間は。
波の絵って難しいって思うんですよね。
子供の頃から、それこそどこも行くことなくて海行ってそればっかり見てるわけでしょ、頭の中に全部、映像から天候による波、南風のときはこうなる、北風のときはこうだなっとか、見てんですからね

人生を究める言葉との出会い
不思議なことに一番最初にね高名な画家の方にお会いするチャンスがあったんです。
”一番手放したくない絵から手放しなさい。そうすれば必ず貴方はそれ以上の絵を描く”
(と言われた)
へえ〜と思ってたんですけど、今一番最初に手放したのを見たら、なあ〜んだ、これが手放したくなかった絵か?ていうくらい進歩しちゃうんですよね。
そういうお言葉を頂戴したっていうことが素晴らしかった。

10年描いて、ご自分でも今描くとまだ進歩するのがわかりますか?
ま〜だ、まだ全然、まだ入り口にやっと入ったという気がしますよ!
これから僕はどんどん描いていくことによって本当になんか凄い絵を描くことができるようになる可能性を秘めているなって思う。
好きな言葉
「苦しみは幸せを幸せに思う心をあたえてくれる」

苦しいことっていうのは、苦しんで苦しんで、それを絶対に逃げないで面と向かってそれを味わうと、本当に幸せを幸せに思う心が、ほんのちっちゃな幸せも幸せに思えちゃうんですよ。

小倉さんの感想 加山さんは芸能界のレオナルド・ダビンチだと思えるくらい何をやっても才能のある人で、頭脳明晰なんですね。
ですから2時間以上にわたってお話を聞いたんですが、無駄が全く無い。2時間のお話すべてを皆さんにお見せしたいくらい。ためになる話が沢山出てきました。
加山さんと話していたら私はただの爺でした。刺激されました。元気になったし、こうじゃなきゃいけないなあって思いました。

07年05月03日新設