<海の表情>
加山さんといえば、やはり海であり、夫々表情がありますよね。
海はね、気をつけて見ていると解ると思いますけど、同じ場所で一日ず〜っと観ていても厳密に言うと波は変わる、色は変わる、空も雲が出ただけで、雰囲気が全然変わってる。
場所が変わればもっと変わる。潮の流れというですかね、四国のほうへ行くと黒潮ですから。
「愛と夢」
画集「愛と夢と絆」より
黒潮というのは、本当に黒っぽい水ですね。なんでそうなるか、よく解りませんけど。
黒潮から外れて、母島から南へ上がると、それはそれは信じられないくらいのコバルト・ブルーという、透き通ったブルーになりますね。
今年、タヒチのポラボラ島へ行ったんですけど、あそこの海の色というのは、驚くべき色でしてねえ。なんでこんな色になるんだろうというくらい不思議なエメラルド・グリーンなんですね。
ブルー系統の色ならわかるんだけど、グリーンが入ってくるのはどうしてだろうと思うくらい。
潜ってみたら下は真っ白な砂なんですね。
真っ白な砂の上に海水が乗っかって、それに陽が射してるとそういう色になる。驚くべき色でしたね。
いろんな海観てきたけど、タヒチのポラボラ島っていうのは、これは本当にすごい、そこにはほとんどといっていいくらい住んでいる人が非常に少ない。家も少ない。時期によってはマンタが沢山通っていく、そういう場所らしいんですよ。
これから毎年行っちゃおうかと思っているんですよ。

加山さんはいろんな角度から海をご覧になっていらっしゃる。
ヨーロッパのギリシャの海も違った色なんですよね。海はなんでも青だと思ったら大間違いですね。真っ茶色の海もありますし、だからといってそれが汚れているかというと、そうじゃなくて下の砂が、茶色っぽい砂で、歩いてくると巻き上げてくる。
砂にも色々あって細かい砂があるんですよね。綺麗な水であっても、風とか波によって・・・。

 

08年12月18日新設