<精密画>
精密に描けるかどうかによって、自分がどれくらい、ものを正確に捕らえているかというのを。
ある程度基礎的にも、きちっとできて
いなかったならば、崩してアートする自覚も価値もないと思ってるんですよ。
始めっからヘタウマというのはいますよ。
絵というのは上手いか、下手かというよりも、いい絵なのか、面白くない絵なのかということだけでいいのではないかと僕は思います。だけども歴史の上で、有名になっていった立派な画家は、全部若い頃には精密画といった、写真のような絵を描いているんです。
ピカソもそうですし、皆さん基本ができてて、それが段々自分なりの画法に変わっていって、思想的になるか、心で描くようになっていくか、見る人が考えて、その時の気分によっていろんなことの考えられる絵になっている。
そういうものが芸術的な絵であると思うんですが、それを短い間で僕自身はやっていくかなっと。
油絵を始めて12,3年になりますが、それまでも好きだった。
鉛筆で書くことが多かったですけど、スケッチ程度の絵ですけど、
風景よりも船、船を自分で創造して造って、設計図を描いて、出来上がったときにそれがどんな風に走るかを想像して描く。
今だったらCGで簡単にできるけど、手書きでやってて、描いてちゃんとしてないとちょっとでもねじれてると可笑しいし、遠近がしっかりしてないと変な格好になるし、そういうのを長くやっていたので、ある人からデッサン力がしっかりしていると言ってもらえた。気持ちが悪い絵というのがあるんですよね。
自分は性格的にキチッとしているわけではないんですけど、そういう絵を観ると気持ちが悪くなる。
 

08年12月18日新設