2009年 4月 スカパー 

 歌謡ポップスチャンネル

   加山雄三のスペシャルワールド

4月から始まった新番組の第1回をレポートしました。
滋賀のAさんから、映像をご提供いただいきました。
ありがとうございました。

「ノブのテーマ」をBGMにタイトルバックは始まりました。
皆さん、ご機嫌いかがですか、加山雄三です。
いよいよ今日から新しい番組が始まります。
題して、「加山雄三のスペシャルワールド」。毎回いろんなゲストをお招きして、楽しいトークとか、あるいは趣味についての話とかね、お送りしたいと思います。
最まず第1回目の今日は、クラシックコンサートの音楽をお届けしようと思います。
その時に出会った、大友直人さん、彼は日本を代表する指揮者です。それから千住明君、明君と言ったのは、慶応の後輩であった時期があったので、君と呼びましたけど。
非常に優れた作曲家であり、編曲家です。

この二人と、楽しい音楽の話をするのが、今日の楽しみです。

song「時を超えて」
「本格的コラボレーション」、「演奏側も幸せな時間」

千住)ソリスト以上にオーケストラを引っ張っているんですよ、加山さんが。凄いですよ、だから本気になって弾き出すんですよ。

大友)私自身もほんとに幸せな時間を過ごしてるんです。オーケストラの人たちもそうです。
これまで、相当いろいろな仕事をしてますけど、今回の加山さんのツアーは中でもやりがいのある、もう1回やりたいというそういうコンサートです。

僕自身もそうですね!これまでは、テレビの番組で、クラシックのコンサートに出て1,2曲歌わせていただいている程度。
「題名のない音楽会」とか「オーケストラがやっときた」?(笑い)。きちっとした形でコラボレーションしたのは、初めて、これまでないからねえ。僕としても、すごい貴重な体験だし、最初の東京文化会館でやったときよりも、今のほうが気持ちよくやらせてもらえてるんですよ。

大友)私も同じで、回を重ねるというのは意義がありますね。
千住)聴いてて気持ちいいですよ。中身を知ってるそして書いた本人の、我々でさえ、気持ちいいんですよ。

「リズムセクションの無いクラシック音楽」

音楽の基本はね、気持ちいいというのは一番大事だと、それ以外の何者でもないんだよね。
ラジオの生放送中(ミュージックバード)で、「リズムセクションはあるんでしょ?」「ないです!」「えっ、ないんですか!?」「大丈夫です。」って断言されたときは、まいったけど。それが今では当たり前になっちゃって。

千住)オーケストラはリズムが入ることによって、弾かなくなっちゃう。

今でこそ、それが分かってきて、リズムが入ったらダサイなあって。思えてくるのが不思議だなあと思いましたねえ。

「音楽はすべてを超える」

音楽と言うのは、素敵だなあ。
年代は超えるは、時代は超えるは、国境は越えるでさ、どこの音楽でも、いいものはいいと思っちゃうでしょ。
こういう場所でさ、コラボっちゃって、お客さんが喜んでくれて。
この前なんか、お客さんが立ち上がってくれて、
帰れない状態になったことがあったじゃないですか。

大友)福岡ですね。

カーテンコール3回ぐらいやって、オペラのようになっちゃって。

「演奏者をも魅了する」

大友)初日にやった京都市交響楽団のメンバーが、わざわざ他の会場まで、チケット買って聴きに行って、「やっぱりいいですねえ」って。

いやあ、それは何より嬉しいねえ!

千住)団員の人たちも、楽しんで演奏することに飢えているというのがあると思います。新しい曲といいのは、難しいんですけど、お客さんが沢山入って、加山さんの歌声に負けてなるものか!

大友)毎回、加山さんがいらっしゃる前に、リハーサルするんですが、最初は、ポップスかあ、って適当にはじまるんですよ。
弾き始めると、結構いいアレンジだなあって、真剣になってきて、音が変わってくるんです、加山さんが歌って出てらっしゃるとみんな、こんなに凄かったんだって思うんですよ。リハーサルの最初と最後では音が全然変わってくるんです。

自分が仕事としてやっている、しかもそれが音楽で。燃えられるというのはなによりだねえ。凄い最高のことですよね。

song「君といつまでも」
(作詞秘話)
僕はしがない(詩が無い)作曲家っていつも言ってるんだけど、今日歌う中では2曲作詞してるんですね。
「ある日渚に」と「夜空を仰いで」を作詞している。(「ある日渚に」は)何故か、撮影現場がリオデ・・・。(これまでも、よく話されているいますので割愛します。)
「夜空を仰いで」は江ノ島のヨットハーバーで、ボーっと何もすることがなねえしなあって、人もいねえし・・・。車のボンネットの上で、ギターを弾いているうちに出来ちゃったんです。
「音楽が降りてくる場所」

千住)音楽の扉を開けると霧の中なんです。どっかに必ず音楽が降りてくる場所がある。という風にいう事があるんですね。

アインシュタインが言ったことがあるそうなんだけど
「私はベートーベンよりモーツァルトが好き。
なぜなら、モーツァルトの音楽と言うのは、すでに宇宙に用意されている音楽をそのまま素直に、受け取って作曲している。ベートーベンは作為的だ」 って。彼はバイオリンを弾くからね。降りてくる瞬間というのは、湧いてくるみたくメロディが出てくる。

「音楽はすでに宇宙に用意されている」「曼荼羅と宇宙」
すでに、宇宙にはすべてが用意されている。宇宙が先に出来て、我々は遥かあとに生まれてきてるわけだけど、「マンデルブロ集合」という方程式があるんだけど、その方程式でコンピューターに入れて、映像にすることができるんだけど、無限にいろんな映像が出てきて、直系1億キロぐらいに膨らんだときに、でてきたのが、曼荼羅だった。
アーサーCクラークが不思議だあって言ってるんだけど。
曼荼羅模様が映像化した方程式にあったということは、人間はその方程式を宇宙から授かるわけ、それをどうやって掴むか、それが人間に課せられた楽しみであり、役割であり、使命というかそんな気がしてしょうがないですね。
「2001年宇宙の旅」
「偉大なるヨハン・シュトラウス」「3拍子はすばらしい」

「2001年宇宙の旅」っていうスタンリー・キューブリックの映画の中で、ヨハン・シュトラウスの曲が使われているんだけど、どうしてこれが合うのかなって、あれ、ほんとに感動したね。あっ、やっぱりなっと思ったんだよね。スタンリーキュウブリック、たいしたもんだって。

大友)天才ですね。シュトラウスは、ワルツほどね、自然体で、天才の技ですね。

ヨハン・シュトラウスぐらいでしょ、コンピューターもテレビもなんにもない時代に、世界的にあんなに大ヒットさせたのは。

大友)ブラームスが最も尊敬していたのが、シュトラウスなんですね。

ワルツの天才ですね。3拍子っていうのは、人間に一番の・・・。

大友)「君といつまでも」も「僕の妹に」にも、3拍子系ですからね。3連音符でね。素晴らしさがあるんですよ。

song「アメイジング・グレイス」
(東京京文化会館で聴いたときは、鳥肌が立ちました。スポットライトに浮かび上がった加山さん、アカペラからオーケストラが入ってきて、ラストへの盛り上がりは素晴らしいの一言です。)

次回予告

絵を描いている加山さんと、清水アキラさん。料理の場面も。次回をお楽しみに!

09年05月07日新設