「仮面ライダー」
住吉)この後、86年からの3年は、紅白の司会も担当されてるんですねえ。

もう忘れられんないですよ。司会は大変だと思うでしょ。大変ですよね、やっぱりね。もうね、「仮面ライダー!」っていうのが一番忘れられないんです。

住吉)失礼だから、言ったらいけないのかと思ってたんですけど。

「仮面舞踏会!」って言うのね、楽屋に居るときに。みんなで話してて、「仮面ライダー!って言っちゃいそうだなぁ」って言ってたら、本番で「仮面ライダー!」って言っちゃったんですよ。

住吉)しかも、少年隊が、(番組の)冒頭で白組の?

一発目ですよ。これはもう、マイッタですね。

住吉)私も家で観てたんですけども、ビックリしました!?

「舞踏会」って言うのを「ライダー」って読むんだって、思った人がいたって!?

ああ、えらいこと言っちゃったなぁ!?

住吉)加山さんが間違えるわけがないと思いますもんね。

間違えたつもりじゃなくて、堂々と言ってるんですよ。

住吉)いつ、気付いたんですか?

気付いたのはね、ひな壇に座るじゃないですか、隣に小林旭さんが座って、スタートしたなってニコニコ笑いながら座ってたら、小林さんが、「あれ、ライダーじゃないだろ、舞踏会だろ」って、「えっ!?」「仮面ライダー!って言ったよ」。「えっ、俺そんなこと言った?」、彼に言われて初めて気がついて、「ああ、えらいこと言っちゃったなぁ!?」って。それまで全然気がつかないんだもんね、歌はどんどん行っちゃうし、もうほんとにそれ以来、トラウマになりましたよ。

住吉)翌年もその次も、司会引き受けるときはドキドキした気持ちですか?

それでね、コメントを全部覚えるわけでしょ、だけどね、時間が無くなってくるとね、「それ、半分にしてください」っていきなり言うんだよ、30秒ぐらい前に。「えっ、半分?どこから言おうかな」って、「この辺からじゃあ」って、考えて出ようかなと思ってたら、「全部そのまんま言ってください」って、「ちょっと待って、なんだっけ」って、ほんとにね、あれでよく身体壊さなかったなと思いますよ。

住吉)ちょっとキュートな間違いのせいで、みんな忘れられない司会になったと。

ほんとに申し訳ありませんでした。

11年01月06日新設