「石井竜也のディア・フレンズ 」

     東京FM(2月18日)

2月18日から始まった、「石井竜也のディア・フレンズ」(東京FMで毎週金曜日放送)に加山さんがゲスト出演されました。その内容をレポートします。
下からどうぞ!

石井)今日からスタートしましたこ番組、様々なジャンルで活躍するアーティスティックなゲストをお招きしてまいります。彼等の物つくりのこだわり、人生のターニングポイントそれから印象深い出来事など、アーティストならではの、想像力豊かなお話を伺っていきます。

記念すべき第1回目のゲストは、もういきなりもの凄いビッグゲストなんですけども、私が尊敬してやまないこの方です。
昨年デビュー50周年ということで、ノリにノッている方でございます。
加山雄三さんです。

ホントに凄い方が最初に来ちゃったなと、どんなお話が聞けるか?
こうご期待ということで
最後までよろしくお願いいたします。

”武道館”

石井)記念すべき第1回目のゲストは、この方です。尊敬する加山雄三さんでございます。どうも・・・。

えらい緊張してるようだけど、大丈夫ですか?

石井)第1発目のゲストですから。しかも、加山雄三さんですからね。

すいません、加山雄三です、よろしくお願いします!

石井)この番組はですね、「カシオ・マインドフレーム」というタイトルで、毎回ゲストの方に、写真を撮ってきていただきまして、ホームページとともに、連動してお送りしているという番組なんです。加山さんのお持ちいただいた写真なんですけども、これは多分武道館の正面玄関ですかねえ。

去年の、6月の4日かな。

石井)50周年おめでとうございます。

武道館やらしてもらいましたよ。もう始まる前から、ずっと前に計画たてたときにね、「お客さん来ねぇんじゃないか、半分しか入んなかったらどうするの」って、えらい心配してたんだよ。

石井)そんなこたあないでしょう。

そりゃあわかりませんよ、だってね、73にもなってね、武道館はるやつはいねえからね。最高齢だってことで余計心配になった。

石井)「若大将50年!」っていう白い幕の真ん前で、撮ってるというのは。これは凄いですねえ。しかも武道館の看板もその上にある。

記念すべき写真じゃないですか。

石井)記念すべき写真ですね。

”映画”

石井)50年ってどうですか。
加山さんは映画の世界の、それこそ「若大将シリーズ」から黒澤さんの
映画まで。とにかく出てるじゃないですか。

そうだね、76本かな、76本ですね。まあ少ない方じゃないかな。ここんところ、えぇとね、ちょうど60歳の時にね、ジャッキー・チェンの映画に、リクエストで出たっきりやってないからね。ハハッ。

石井)ジャッキー・チェンさんの映画ですか?

やった、彼に誘われたんだけど。珍しいね!あの人、台本ないんだよ。全部頭の中にしか台本ないっていううんだよ。

石井)ビルから落ちろっ!みたいな。

そんなこともあるかもしれないから、「台本読ましてくれ」って言ったら、「ないんだ」って。「そんなのあるかよ」って。それで、「どういう役柄ですか?」って言うと、「僕の頭の中にしかないんだ」って言うんだよな。「教えてもらえないんだ」って言ったら、「その都度教えてあげるから」って。そんなやり方初めて聞いた。
一番つまんなかったけどね。

”出来ないこと”

石井)50周年よりも何よりも、聞きたかったんですけど、出来ないことってなんですかっ?

あるさね!

石井)そんな!?喋りは一級、映画やってる、絵は描ける、歌もちろんギターもピアノも全部できる。で、スポーツできる。

長いことやってるとね、一つ一つ・・・。もうスポーツはできないね、今ね。も〜う、それは100m俺が一番早かったのは12秒3かな、それ以上早く走れない、今は30秒でも走れないくらい遅くなってるし。

石井)とりあえず走ろうとする、それがすごいです。

しないよ、もう!足がつっちゃったりするからやめたけど。

”船つくり”

石井)光進丸にお招きいただいたときに、製図を見せていただいたじゃないですか。もうビックリしましたよ。

それがほんとに好きでね。

石井)船の製図ってほんとに難しいですよ、皆さん。普通の家をつくるどころの製図と違って、浮かなきゃいけないし、安全設計もしなくちゃいけないし、とんでもない難しい設計図なんですけど・・・。

二次曲線が難しいからね。

石井)あれは、どれくらい時間をかけて書かれんですか?一枚。
今の光進丸で、何代目ですか?

あれは、3代目。4代目まで、設計図は出来てるけど、長さ64mの船をね。そうね、二ヶ月くらいはかかってるかもしれないね。

石井)何歳くらいから船に乗ろうと?

船には、小学生の頃。漁師さんの船に乗って釣りをしたり、それが最初だけど。

石井)自分の船っていうのは?

自分で、乗れる船作ったのは14歳で、中学2年生のときに、手作りで作って。それは現物はもうないけど、15歳のときに作った現物は、今ミュージアムにあるから、ほんとに。

石井)えぇ〜え、信じらんない、14歳の後にも15歳のときに作った!?

だからもう、大学卒業するまで、8隻も船手作りで作った。ほとんどバカですね。名詞に「船大工」って書こうかなと思ったこともあったくらいなんだよ、ほんとに。

”トリビュートアルバム”

石井)トリビュートアルバムで、栄えある1曲目に、これは「60thキャンドルズ」という。

還暦のときにね。

石井)還暦のときに、出されたときに、僕らの米米クラブも出させてもらったんですが・・・。嬉しかったですねえ!

俺が嬉しかったよ!

石井)そうですかねえ。

だいたい、俺の曲をさ、誰かがカバーしてくれるなんて、無かったから。

石井)それでは、そのトリビュートアルバムからぜひ1曲、ご紹介していただきたいんですが。

やってくださいよ、お願いしますよ。

石井)あのぅ、僕が(歌った)・・・。「君といつまでも」でもよろしいでしょうか?

いいじゃん!

石井)いいですか!?

当たり前でしょう。

石井)それでは、「60thキャンドルズ」から「君といつまでも」米米クラブバージョン、石井竜也が歌っております。

「君といつまでも」

”エコシップ”

石井)加山さんといえばですね、歌手、作曲家、タレント、ギタリスト、ピアニスト、俳優も、そして画家、このごろは陶芸もやってらっしゃって。これだけいろんなことやってると、頭の中で、こんがらがったりしないんですか?

それはないね!一つ一つが、あっ今日これやれるなとか、今度これやろうとか、年中そういうなんか、好奇心を持って。
今一番興味があるのは、「エコ」ということなんだよね。それはたまたま、去年、俺がエコに関する日本の国民運動の「チャレンジ25」のキャプテンを仰せつかったわけ。エコ、エコって考えているうちに、非常に面白いこと考えて。
エコシップを造りたいなと思い始めちゃったわけ。つまり、化石燃料を一切使わないで、どんなことやっても走れる。
普通は、重油か軽油だよね。でもそれを使わない。じゃあ、風でっていったら、ヨットでいいじゃないって、そうじゃない。風が止まったらどうする、それでも走れるようにする。
海水から燃料となる水素を採る。その水素には電気分解って方法がある。もう一つはね、逆浸透圧方式じゃないけども、水素の粒子って、酸素より小さいの。それを分離させるためにどのくらいのモジュールを使ったらいいかって、研究してる人がいるんだよ。電荷を与えれば当然それは出てわけだよ。そうじゃなくて電気分解以外に出来るかってことをちょっとやってるって聞いたから、じゃあそういうのと全部一緒にやって、小さなプロジェクトだけど、組んでやろうとしてんだ、今な。

石井)加山さん、今言ったの全然わかんない。

えっ!?

石井)全然わからない。加山さん、ちょっと危ない人のように感じてきましたよ、今。

危ないか!?そのお話の続きはまた来週と、こうなってますけど。

石井)できるだけ、絵の話に持っていこう、持っていこうとしたんだけど・・・。

”絵の話”

石井)昔から絵は描いては、いたんですか?

好きだね!やっぱりね、ほんと好きですね。って言うのはね、小学校2年生の時に描いた、残ってんの。なんだか知らないけど、箱根の登山電車、あれを描いてるんだよ。それ、ミュージアムに置いてあるけど、「小学校2年生」って書いてあるんだ。

石井)ミュージアムにあるんですから、これまた凄いですねえ!

それはだって、もう化石みたいな人間だから、あってもいいと思うんだよ。「古希」過ぎれば、「古希」って古くて珍しいって書くんだよな。

石井)それだけでは、美術館までは作れませんよ。絵を描いていくと、立体に興味を持つようなりますね。

結局、だから、船を設計したらば、どんな格好で走ってるか、描きたくなるわけだ。そうするとフレームから何から全部わかって、この角度から描いてみようってやってるうちに、非常にデッサン力がついたと言われたよ。遠近法もね、ひとりでに身についたし。

石井)「東海道五十三次」の絵なんて観るじゃないですか。あんな波はありえねえと思って、写真で観たことがあるんですけど、同じ形してんですよ、あれ。昔の人の目って凄かったんですね。

凄いねえ!こうやって、目つぶって、パっと開いて、閉めてシャッターみたいなことやったんじゃないかって、思うね。

石井)そう思いますね。

それで、あれはデフォルメされてるけど、そっくりなんだ。

石井)そっくりなんですよ。

”人生の3”カン”王”

一つ最後にまとめたいと思うんですけど。
僕はね、人生の3”カン”王ってことをね、言ってる人がいて、それを非常に素晴らしいと思ってんだけど。
まずはね、物事に、”関心”をいつまで経っても持っていなくちゃいけない。それの”関”それから、感動する心をうしなっちゃあいけない、それの”感”と。それから、感謝する心。
それを人生の3”カン”王と言った人がいるわけ。

石井)最後の曲になるんですけど、来週も加山さんにこの番組に出ていただきたいんですけど、よろしいでしょうか?

いいよ、今年いっぱい、ずっとやっていいよ。訳わかんない話ばっか、するかもしんねえけど。

石井)量子力学の話を・・・。
今週の最後の歌になるんですけど。加山さん、何にしましょうか?

今日の、君と俺のハーモニーみたいな曲を。

石井)それじゃぁ、「ハーモニー」を、加山雄三さんで聴いていただきます。

「ハーモニー」

                        終わり

11年03月10日新設