とにかく多趣味 
板垣)続いては、こちらです。二つ目の質問、とにかく多趣味。

草野)ほんとに気になりますね。

板垣)驚くほどの沢山の趣味をお持ちでして。今回はその趣味が一挙に集まったこちらにお邪魔してまいりました。


静岡県西伊豆町、その美しさから「伊豆の松嶋」とも称えられている堂ヶ島にあるのが、こちら、加山雄三ミュージアム。

(ミュージアムの説明、船や鉄道模型そして伊豆三部作等の絵画が紹介されました)

「堂ヶ島の夕陽」

草野)これは、実際に行って描いてらっしゃるんですか?

ううん、これは写真に撮ったやつ。3月21日が一番良く撮れるんですよ。

草)綺麗ですねえ。

「晩秋」

草野)これは絵ですよね?

板垣)写真みたいですね。

「オイ遊ぼうぜ」

これなんかハワイのノースショアでね、僕がカメラでパチウパチッと撮って。あの犬と子供たちが遊んでんのがすごい面白いんですよ。犬が棒を咥えているんです。子供たちが棒を投げると犬がちゃんと取ってくるんです。「戻って来い、戻って来い」って言いながら追っかけているんです。構図が気に入ったので。

草野)お忙しいから集中して描く時間を持つのが難しいんじないですか?

個展をやると期日が決まるじゃないですか。何点だけは描かなきゃいけないって。空いてる時間全てをかけてやらないとダメですね。

犬が棒を咥えているんです。
板垣)陶芸の魅力を教えた師匠がある有名人の方ということで。こちらの方!

草野)あっ、谷村新司さん!?えっ、またどういう経緯で?

中華料理好きですっていうから、
「あっ、それなら家に食べに来いよ。俺得意だから家に食べに来いよ」ってご家族皆さんで来てもらって、中華料理食べてもらって、そのあとに、和室に備前焼の壺があった。

兄弟子ですよ

それを彼が手にとって
「加山さん、これはすごい作品ですよ」
「谷村君、それの価値わかるの?」
「僕はもう12年やってんですよ」
「ロクロまわしてやってんの?俺、前からやりたかったから弟子にしてくれよ」って。
ほんとに連れてってくれて。
(写真は)初めてやった時の。兄弟子ですよ。

草野)何年ぐらい前なんですか?

もう10年以上経ちますね。とうとう講じて自分で窯買っちゃって。電気窯ですけどね。

草野)最近は漆器も。

もう5年ぐらい前からですが。

草野)蒔絵ですか?

そうです。蒔絵とか、金箔を貼るとか。

板垣)加山さんは、形を作り上げていくのがお好きなんですか?

作るっていうのは、もともと好きですね。

作るっていうのは、もともと好きですね。

粘土で陶芸やりだしたのも最初は高校ぐらいのときにやったのが未だにどこかに残ってますね。そのときにやった面白さがあって。

板垣)やるときは本気ですよね。徹底的にやられますよね。

草野)プロですよね。

プロじゃなくて、全部趣味っていうか、アマチュアのつもりでやってるんですけど。先生に褒められるんですよ。そうすると嬉しいじゃないですか。一番最初にボードに透明なやつで「なんでもいいですから描いてください」って。それを金箔とか色の付いている箔を貼りつけて筆で掃くとパッと絵が出ますから、下絵を描かずに海老を描いたんです。透明だから描いてるときはよくわからないんですけど、サッとやったら見事な海老が出てきたら、そこにいた連中が「うお〜!」って。これで嬉しくなっちゃってね。

草野)それで続いているということなんですね。

先生が褒めるっていうことは大事ですね。豚でも褒めれば木に登るじゃないですけど。

そこにいた連中が「うお〜!」って。
これで嬉しくなっちゃってね。
先生が褒めるっていうことは大事ですね。

2012年12月20日新設