クラシックは真似が多い〜音楽も宇宙にある 

植野)僕、このアルバムがきっかけで、加山さんの音楽聴くようになっちゃったんです。

しょうがないね、こんなもん作っちゃってね。

植野)いやいや、カッコいいっす。

若い時は多少はね。

植野)いやいや今もカッコいいっすけど。
   これとこれ盤がどっちも赤いんですけど、東芝の。なんで赤いのかなと思ったん
   です。知らなかったですか?

そういうもんじゃないの?

植野)珍しいと思いますよ、こんな真っ赤なの。

昔からこれ、そうだった?
(スタッフ?に聞く加山さん)
最初、これ?

植野)第三集も持ってるんですけど、第三集もこの色なんです。だから、加山さんはこの
   色が好きなのかなあと。

いや、ぜんぜん関知してないですけど、そういうこと。考えていないんだよね。

植野)出来た時、嬉しかったとか無いですか、最初の?

売れた時は嬉しかった。

植野)完成自体はそんなに?

自分が作って森岡賢一郎さんが編曲して出来てきたカラオケを聴いた時に、大感動した
ことあるよ。こんなになっちゃうんだ!?って。それがアレンジというもの。まさかと
思うよね。ピアノのバイエルみたいな曲のつもりで作った曲がさ、サビを変えてくれ
って言われて、ラテン系のコード進行に変えて出して出来上がってきたのを聴いたら、
ほとんどロックっぽいじゃんよ。ブルージーンズさんが編曲したの。

植野)今、聴いてもすごくカッコいいです。

そういわれるとすごく嬉しい。4年ぐらい前から、ほんとはロックが大好きだから、ロック
をもう1回やりたいって言ったら、ウチの若い連中がメンバー集めましょうって。トップ
クラスのリーダーばっかり集めて。で、昔の曲を聴いてもらったら、ぜんぜん古くない
ですよ、これっ!て。じゃ、やってくれる?やります!って。なあんてやりだしたら、結構
今でも若い人にそのまんま聴いてもらえるようになったからさ。元々、親が音人間って
言ったのは、間違いなかったのかなと思うよね。で、その夜空の星(の原曲)をピアノで
弾いてたんだ。後ろに親父が立ってるの知らなかったんだけど。弾き終わったら、その曲は
なんだい?これ?俺が作ったんだ。そうか、それはすごいな。お父さんはピアノコンツェルト
が大好きだから、いつか勉強してピアノコンツェルトを作ってプレゼントしてくれよ。ああ
いいよ!そんなに難しいってこと全然わかんないでさ。ところがその時に第一主題の
メロディーは間違いなく浮かんでいたんだ。だから、俺は、ああいいよって言ったんだけど。
実際には何十年間て何にもや手付けなかった。親父がある時、昔約束したこと覚えてるか?
って言うから、何もやってねえよって、ものすごいガッカリしたんだよな。

植野)ずっと待ってたんですね。

俳優だからガッカリの仕方も上手いんだな。それを見て、やっぱり作ろうって作り始めて。
難しかったんだけど出来あがって森岡賢一郎さんに見せたら、何これ?って。チェロは
譜面が違うし、トランペットはこのまま書いてもダメなんだ。スコアリングが成ってない
って。じゃ、森岡さん、書き直してって。半分ぐらいしか行ってなかったんだ。
ある時、山本直純さんの「オーケストラがやってきた」という番組があって、その番組に
出てくれって言われて、とんでもないですよって言ったんだけど、言葉を滑らせて、実は
今ピアノコンツェルト作曲してるんですけどね。じゃ、あと一か月あるから完成させ
ちゃおうよって。で、第二主題も出来たんだけど、間に合いそうも無かったから森岡さん
に、俺作るから一緒にどんどん書いてって。結局、第一主題も7分半くらいで完結
しちゃったんだ。ほんとは14分くらいほしいんだよな。それでもそれ持って行って。初見で
弾ける人誰か居る?ってなって。羽田健太郎さんしか居ないってなって。で羽田健太郎さん
に弾いてもらったら一瞬にして弾くんだよな。俺が散々時間をかけて一生懸命書いたのが
一瞬にして弾けちゃうんだ、わあ天才だ、この人!

植野)加山さん、結構他人にショック受けるんですね。さっきのジョージ・ベンソンも
   そうでしたし。

受けたことが多い、多すぎるよね。だって森岡さんがアレンジしたの、それはスコアリング
の違いから、対旋律こうしようとかさ。低音はトニックで行った方がいいんだとか。そう
いう方法ってわかんないじゃん。勉強してないから。そのたんびにあ〜あっって、感動
する、感心する。演奏が終わったら山本直純さんがすげえ喜んで。なんかクラシックの
いいところばっかり集めて、寄せ集めたみたいだねって言われてショックって。ウチの
親父が好きな作曲家が、ラフマニノフ、ハチャトーリアン、もちろんベートーベンも
ブラームスもバッハもね。第一楽章を、ハチャトーリアンとラフマニノフとあとすこ〜し
ベートーベンっぽいところを取り入れてるもんだから。そういう評価をしたんだと
思うんだけどね。

植野)でも、クラシックって結構バッハとかベートーベン自体もですよね。

その通り!よくわかってる。ベートーベンはモーツァルトをコピってる、モーツァルト
だよ。あれ、おかしいな、これどっかで聴いたことあるなって思ったらモーツァルトに
クリソツだとかさ。そっくり!絶対真似してるなって。

それを確認しようと思ったきっかけがね、アインシュタインがね。

植野)アインシュタインですか!?

彼はね、ヴァイオリニストだからヴァイオリン弾けるんだ。私はベートーベンよりモー
ツァルトの方が好きだって。なぜならば、既に宇宙に用意されている音を素直に受け取った
ような気がするからって言ったんだ。それを聴いて、素晴らしいなと。ベートーベンのこと
作為的だと言ったような気がするんだ。モーツァルトからパクッてるから。業界が全然
違っても音楽に対する愛情とか、考え方とか、それぞれあるでしょ?そういうのを知るのが
好きでさ。

だから音楽もさ・・・。

植野)ああ、音楽に戻るんですね!?

音楽も宇宙にあるんだなと。それをどうやってキャッチするかによって形になって出てくる。

植野)そんなこと考えてたら自分は何か?っていう・・・。

存在は宇宙の一部だと思う。

植野)個性とかは?

個性っていうのは、ここに集まってる量子が連係プレイで作ってる意識があるからだよ。
連係プレイっていうのは宇宙にあるものとコンタクトすることを自然に持ってるから。
一番心地よい存在っていうのは、人に感謝することだとか。粒粒は一つ一つ記憶できる
粒なんだよな。みんな考えていることはどっかで繋がってるんだなと思うよね。

ここまでを期間限定で動画でご紹介します。

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(動画配信終了しました)

 

2017年07月15日新設