森田健作 青春スピリッツ!  
(BAYFM 7月30日 09:00〜09:30)      

 7月30日に放送されたBAYFM「森田健作 青春スピリッツ!」に
 加山さんが約25分間ゲスト出演された内容をレポートします。

 MCは森田健作、アシスタントは小野真弓。

小野)きょうのゲストのこの方は、なんとお呼びすればいいですか?

森田)永遠の若大将でしょう。それ以外、無いじゃないですか!?きょうのゲストは加山雄三さん
   です。おはようございます、加山さん

おはようございます。どうぞよろしくお願いします。

森田)私達、団塊の世代はちょうど「君といつまでも」が高校3年生の頃だったかな。こんな人が
   居るんだ!?と思ったくらい。正しく俺たちの憧れの星でしたよ

小野)加山雄三さんのプロフィールをご紹介させていただきます。(省略)

森田)僕ら憧れるんですよ。スキーは出来る、すべてのスポーツは出来る。ヨットはやる。海が
   イメージなんですね。LPを買って受験勉強の時に聴いてたですよ。加山さんデビューは
   意外と遅かったんですね。23歳ということは

親父がすげえ、うるさかったからね。この世界に入るのを大反対していたからね。俺も普通の
会社員になろうと思ってね。アサヒビールと三菱商事と、どっちにしようかと。資料を家に持って
きて置いてあったんだけど。それをね、家に来た友だちが見て、お前は勉強全然してねえじゃ
ないか。お前は歌と運動しか出来ないんだから。船が好きなんだろ?親父の暖簾使って、一旗
揚げて儲けて自分で船造ればいいじゃないかって。その一言で、この世界に入ることにした
わけね。それで親父に言ったら、冗談じゃない!止めろ。すごい勢いで反対された。

森田)お父様はなぜ止めろって言ったんですか?

プライバシーの無い生活は、俺、一代でいいんだ。頭から否定された。3回申し入れて反対されて。
でも稼いで船を作りたいという思いがずっとあった。

森田)最後はどうやって説得したんですか?

どうしてもやりたいと言ったら、自分で蒔いた種は自分で刈り取るつもりでやれって偉そうなこと
言って。

森田)お父様の気持ちもわかりますよね

今になって、確かにそうだなと。大阪でサイン会やった時にね、デパートの周りに5万人集まって出られなくなって大騒ぎしたことあったんですよ。お父さんは12万人だよって。
偉そうなこと、言うんだよ。

森田)ウチの母親は、上原謙さんは超アイドルだって言ってましたよ

小野)加山さんは黒澤明監督の「椿三十郎」と「赤ひげ」に出演されてますよね。

「赤ひげ」では、非常に重要な役をやらせていただいたんですけど。「椿三十郎」で初めて黒澤明
監督にお会いした時にね、こんなにすごい人が世の中に居るんだと思うぐらい大変な衝撃を受けたん
ですよ。その衝撃が、この世界に残るという大きなきっかけになったのね。加山、お前は余計な
ことを考えなくていいから白紙で来い。どういう意味かなって考えるの。彼は引き出しをたくさん
持ってるのは嫌いなの。
いきなり羽織袴を来てチョンマゲ結って本身の刀を差して撮影所の中を歩いてろと。重いんだよね。
帯が少し曲がるんだよ。歩くクセをつけなくちゃいけないって。本読みに入る時もチョンマゲ付けて
刀を右側に置いて。加山、セリフは思えば出るんだよ。これは重い言葉だと思いまして。人間って
思ってから喋るもんね。家に来てくれた。普通は一時になったら帰るのが、朝5時まで。ず〜っと
リアリズムについての話。

森田)加山さん、ず〜っと聞いてたんですか?

ずっと聞いてた。ほんとに面白いんだね、話がね。映画の中のリアリズムと言うのは、ほんとに
そうだと思われるようなのがリアリズム。それはどうするかという話になったら興味がありますよ。
心理なんだと。こういう時には人間はこういう顔になっちゃうんだとかね。僕は実際に観察する
のが好きだったわけ。

森田)ピッタリ合ったんですね。

合った!?そういう意味ではね。「赤ひげ」の撮影の時には、女の子がお金を稼ぐために橋の
たもとで物乞いをするシーンがあるんだな。僕はものすごい離れたところに居て、カメラは
反対側にいる。見えるはずがないと思ってたら、スピーカーで、かやま!鼻クソほじるな!

小野)監督と出会って、この仕事を続けると思ったという一番の理由は?

赤ひげ先生が黒澤明監督で、保本登が加山雄三になっちゃった。養生所が撮影所になっちゃった。
俺、絶対この人について行こうと思った。男が男に惚れるみたいなのがあったんですよ。その後、
先生にはお世話にならなかった。なんでかというと、お前は出過ぎだ。テレビに殺されるなよって
言ったんだよね。鼻こすって歌が受けたもんだから。もし映画しか、やってなかったら、多分ずっと
使ってもらえたんじゃないかと思う。それがちょっと、あ〜あっって感じがするけど。

小野)それでは、ここで曲をお送りしましょう。「君といつまでも」。
   改めて「君といつまでも」への思いをお聞かせいただけますか?

僕のテーマソングみたいになっちゃって、一番売れた曲であることと、知らない人は居ないくらい
浸透したということですね。すごく有難いなと思いますね。この曲に出会てよかった。自分はこれを
作ってよかった。書いていただいた岩谷時子さんに出会えてよかったなあと。こういうチャンスを
与えていただいたことに感謝ですね。

森田)弾厚作ですよ。やっぱりセリフが良かったですよね。それまでセリフ入りの歌は無かったん
   ですよね、そして若大将にピッタリだったんですよね

当時エルヴィス・プレスリーの曲で、語りが入っているのは結構あったからね。それを聴いて
育ってたもんだから。編曲ってすごいなって思って。渡した音源と出来上がってきた音源がまるで
違うじゃん。ストリングスが♪らららら〜♪って出た瞬間に、いやあ、幸せだなあって一言、
言っちゃったら、それ、いきましょうよって。アドリブなんだ。

小野)そうなんですか、それでは加山さんから曲紹介をお願いします。

加山雄三、「君といつまでも」。

「君といつまでも」

ここまでを期間限定で音源を掲載いたします。(掲載終了しました)

 

小野)ところで加山さんは今から51年前、1966年にビートルズが来日した際に、ビートルズの4人の
   メンバーとホテルで会われてディナーをご一緒されたそうです。
   会うことになった、いきさつはどいうことだったのですか?

レコード会社が同じTOSHIBAということで。TOSHIBAの人に、ビートルズが来ますが、お会いに
なりますか?って聞かれて、いや、別に!?突っ張ってたというかさ、エルヴィス・プレスリーで
育ったもんだから。で、家に帰ったら、ちょうどお祖母ちゃんが来てて、ビートルズって知ってる
って言ったら、あたしを誰だとおもってるんだよ!?4人のおかっぱ頭の男たちだろ?それが
どうしたの?って言うから、日本に来るらしいんだけど。お会いになりますか?って聞かれたから、
別にって言ったんだけど。あんた、馬鹿だねえ!会いなよ!将来役に立つよ!って。それで、
電話して、すいません、やっぱり会いますって。それで会えた。

小野)メンバーの印象って?

ホテルの10階占領でしょ、エレベーターは10階に停まらない。階段も行かれない。食事を運ぶ
従業員用の階段だけが行ける。そこは両脇をお巡りさんが囲ってて。どうしようかと思ったけど、
敬礼しながら、ご苦労さんと言いながら行ったら、どうもどうもご苦労様でございますってなって、
階段を通れた。彼らの居る方に行った途端に、部屋から出てきたのが、リンゴ・スターで。もの
すごい小さい顔なのにデカイなと思って足元見たら高下駄履いてるんだよね。握手して話てたら、
脇から手を出して、ウエルカムって握手したのがポールで。ポールが一番よく説明してくれてね。
彼らが喋ってて、何のことを言ってるのかわからないことがあって、どういうことなのか説明して
くれるのがポール。すごくいいやつだなあと思って。そして、4人で絵を描き始めた。訳の
わからない絵を描いてた。描き終わってサインしてたから、俺にくれるのかと思ったらノー!って。
後にその絵が2億4千万円になったって聞いた。もらってりゃあなあ!?って。彼ら、お腹空いた
って、何がいい?てなってすき焼きを食べることになって。頼んだけどボーイさんは返すの。誰も
居なくなって、ボーイさんが出ていく時に、すいません、加山さん、すき焼き屋さんのご子息です
よね?って。映画の中のことなんだけど、いいや俺出来るからって。卵割って混ぜるんだよって。
彼らは箸が使えなかったんだんで、俺がやってあげたんだ。ジョン・レノンは椅子をどけて、正座
して顎をテーブルに乗っけて食べてるんだよ。それは行儀が悪いって言ったら、俺は今、日本人の
気持ちを味わっているんだから、いいんだ!って。箸1本で刺して食べてたよ。

ポールは僕のデビュー45周年の時に、テレビにコメントくれたんですよ。それは驚いたね。だから
一昨年、日本に来た時に、お礼を言いたくてアポイントを取ったら会ってくれて。ドームに会いに
行って。どうもありがとうございますって言ったら、覚えてるって言ったもんね。ビートルズの
4人と一緒の写真を撮ってくれたカメラマンが、日本でビートルズフェアがあった時に日本に来て、
俺が呼ばれた。その写真を額縁に入れてプレゼントしてくれたの。どうしてくれるかっていうと、
貴方に許諾をもらいたい。ビートルズの写真集を出すから。ビートルズ4人揃って、たった一人の
アーティストとの5人で撮った写真は世界でこれ1枚しか無い。だから、これを載せさせていただき
たい、ああいいよ、その代わり俺も使っていいか?結構ですって。お祖母ちゃん、ありがとう。
大変役に立っちゃって。で、それを持ってって、一昨年、サインしてくれって言ったら、周りの
外人全員が、ノー!なんで!?って思ったら彼がパッと取って、バ〜っとDear KAYAMAって書いて
くれて。どんなオフィシャルスポンサーの社長さんにもサインしないんだって。彼はサインを
しない人なんだって。ちゃんとすき焼きを食べさせてあげたからかな?って。それを忘れて
いなんだよ。嬉しかったね。

森田)きょうは加山雄三さんをゲストにお招きしました。人間、加山雄三とお話させていただいた
   のは、きょうが初めてだったんですよ。高校の頃、正しく憧れていた加山雄三ですから。
   来週もいろんなことを聞いて、あの頃の青春時代にもどりたいなと思います。

小野)来週も引き続きゲストは加山雄三さんです。

森田)森田健作、青春スピリッツ!お相手は私、森田健作と

加山雄三と。

小野)小野真弓でした。

ここまでを期間限定で音源を掲載いたします。(掲載終了しました)

 

2017年11月02日新設