「ウルトラヒットの道標 夜空の星」 
 (あさぼらけ ニッポン放送 4月17日 05:00〜6:00)

上柳)「ウルトラヒットの道標」、二日目です。加山雄三さんをお迎えしてお送りしています。
   よろしくお願いします。

よろしくお願いいたします。

○デビュー当時の話

上柳)慶応大学を卒業されて、すぐ東宝の専属俳優になられて、その後、短い間隔でたくさん映画に
   出てらっしゃって。「大学の若大将」を撮った後にも「椿三十郎」に出たりとか、この辺は
   時の流れについていけてたんですか?

全然問題ないですね。言われるままに、はい、どうぞ!みたいなね。割と呑気な人間だからね。
体力的にも相当きついことを訓練でやってみたほうですからね。

上柳)どんなことを?

海で溺れそうになったりとか。そういう危険なことまで。転覆したり、いろんなことやってるから。
だから、少々のことでめげないというか・・・。体力と根性だけはあるつもり。

上柳)60年から63年は1,2か月に1本、映画が公開されてますよ。

最初に、売るために500万円ぐらい投資したという噂を聞いたことがあるよ。

上柳)大学を卒業して入った時に?

なに!?売るために500万円!?そんなに金使わないと売れないのか?とか、ばっかじゃねえのか
とか、いろんなことを考えながら。言われる通りにやりましょう、と。

○芸名の由来&エピソード

素晴らしいと思ったのは、東宝の撮影所の柴山所長が、メディアの人たちを集めて、俺の芸名の
「加山雄三」を説明する時に、一度で覚えさせた、すごいなあと。「加山雄三」の「加」は
「加賀百万石」の「加」、「山」は「富士山」の「山」、「雄」は「英雄」の「雄」、「三」は
「小林一三」の「三」って。覚え易いんだな、これ。柴山所長は頭が良いっていうか。有名なの
ばっかり並べちゃってた。もう、忘れませんよね。

上柳)それは本当にそういうことで名前が付いたんですか?

違う、違う、違う。

上柳)違うんですか?

そんな!?恐れ多いよって。いい名前を付けてくれる占いのところへ、ウチのお祖母ちゃんが。
10万円ぐらい払ったって言ってたけど。10個ぐらいもらってきた。その中から、ウチで考えてて、
字画が一番少ないのがいい。サインするだろ!?複雑だったらえらいことになるから。
「加山雄三」は少ないから。「加山」なんて聞いたこともない。「加山」って、変だよ。変だから
いいんだよ、とか。それで、「加山雄三」に決めた。そしたら柴山さんが一晩寝ないで考えた。

上柳)どうやって知ってもらおうか、考えたんですねえ!?確かに、僕らは幼い頃から「加山雄三」
という名前を知ってますんで、「加山」というのに、何の違和感も感じたことは一切ないんですが、
他に加山さん以外に、「加山」さんはお会いしたことないですね。

少ないよね。

○レコードのB面へのこだわり

上柳)それで映画が大ヒットして忙しくなって、次に「君といつまでも」がヒットすると、今度は
   レコーディングがずっと続いて、レコードいっぱい出したりしてますよね。

粗製乱造じゃないんだよ、あれ。好きな時にものすごく作ってたんだよね。いい曲だと思うもので
なければ、嫌だった。B面がないから、何か駄作はないか?って言うから。その言い方、やめて
くれませんか。B面はどうだっていいんだって。冗談じゃない!両A面というのを作りましょうよ、
って。その精神でずっとやってたんですよ。

上柳)確かに、この後「お嫁においで」がヒットします。その後に「夜空を仰いで」がヒットする
   んですが、いわゆるB面の「旅人よ」という曲も、子ども心に好きでしたね。

だから、「夜空を仰いで」がヒットチャートのトップだったんだけど、途中でひっくり返って、
「旅人よ」がトップになって、長く1位を通した。

上柳)それは覚えてますね。

もったいないことしたなって、言うんだよ。いいじゃねえかよ!?

上柳)二度売れたのに!?ということですよね。

俺、そういうの大っ嫌い。「君といつまでも」の裏は「夜空の星」だぜ!?「夜空の星」は俺の
一番最初の作品であり、すげえ人気になって今でもいろんな人が歌ってくれちゃってるくらい。
だからA/A面でいこうというのは成功してるわけよ。

上柳)なるほどなあ!?さあ、きょうは何の曲にしようかなと、ご本人を前に迷うとこですが。
   「夜空の星」いきますか!?きょうは「夜空の星」です!

○「夜空の星」(オリジナルバージョン)

ここまでの音源を期間限定で紹介します。

下の”ウルトラヒットの道標 「夜空の星」”をクリックしてください。
(9月下旬音源配信終了予定)

 ウルトラヒットの道標 
 「夜空の星」

2018年08月16日新設