武田)「君といつまでも」を初めて聴いたのは、私が10代の時。30代になったばかりの時に、
加山さんと知り合って、加山さんのステージに呼ばれ、加山さんが「君といつまでも」
を歌う姿を、舞台袖やバックステージの椅子で、見たり聴いたりしていたのですが。
私が四十で、加山さんが五十ぐらいになられた時にまた、ステージに呼ばれて。加山さんが、
また「君といつまでも」を歌うんだよね。その時に、なんとなく、加山さんて、飽きないの
かなあって思ったのよ。だって、もう20年ぐらい同じ歌を歌ってるんだよ。てめえも三十で
作った歌を六十になっても、♪おくる〜ことば〜♪って歌ってるわけじゃん!?ふっと加山
さんの心情を疑ったことがあるんだけど。今度また、八十になられた加山さんの歌を聴くとさ
いいんだよねえ。それがいかに幸せなことであるか、そして、それがいかにすごいことで
あるか!?三十で歌ってた歌を、八十で歌うっていうのは、その人の本当のチカラなんだ
なあって、思ったりしたんだ。若大将の話です。若大将に聞いたことがある。
(BGM お嫁においで)
若大将、すげえ根性ですね?若大将曰く、ああ、随分長いこと続いてるな!?なあ、鉄矢!?
なんで続くか、わかるか?そりゃあ、若大将の執念ですよ。歌はなぜ続いてるか?遊び
だからよ。執念とか、この道一筋とか、絶対にこの人、言わないんだ。いいか、鉄矢。何かを
真剣に続けようとしたら、絶対に仕事にするな!仕事にすると、続かないぞ!遊びだとずっと
続くんだ。歌は俺にとって遊びなんだ。今まで苦しいと思ったことは1回も無い!これはね、
ガクっとくるねえ!?日本人ってリキムじゃない!?My Wayにしたがるじゃない。生きて
きた道をさ。でも、違うんだなあ!?若大将は遠くまでトンボを追っかけて行く少年のような
心で、素敵なメロディーを追っかけているんですなあ。その心なくんば、遠くまで人間は
歩けない。という、の辺りが若大将の魅力であります。
終わり |