今週の三枚おろし
 (文化放送 6月5日)

文化放送「今週の三枚おろし」で、「すっげえトシヨリ」というテーマで
武田鉄矢さんが、加山さんについて2週に渡ってお話
されてましたので
レポートします。

お話されているのは、武田鉄矢さんと水谷アナ。

武田)加山さんは、青春スター、アイドルの側面がありまして、若大将シリーズは三十代半ばぐらい
   まで、ずっと大学生の役をやってらしたんですけども。人生の中で、キラっと光る文芸大作が
   ありました。そのナンバーワンが、おそらく黒澤明監督の「赤ひげ」ではないか。これ、
   見たこと、無い?

水谷)無いです。

武田)もし、チャンスがあれば。三船敏郎が、いわゆる仁術、貧しい人々に優しい、お医者。江戸期
   のね。いいのよね、三船敏郎が。春をひさぐ場所で性病にかかった女たちをかっさらってくる。
   するとヤクザどもが、赤ひげを取り囲むようにやってくる。何しやがる、女たちを置いていけ。
   俺等の商売道具だ!と、赤ひげが。この女は私が預かる。ヤクザが向かってくると、三船敏郎
   がヤクザ者の関節を外していくのよ。これが、すっごいのよ。顎がずれるんだ。それで十何人
   をやっつけた後、振り返って、いかん、こんなことをしては、いかんのだ!って言いながら
   手当をしていくのよ

水谷)手当もしてくれるんだ。

武田)お医者さんだから。ここまでやることはないんだ!って言いながら。それを青年医の加山雄三
   がじっと眺めているという。医療とはなんであるか?そして仁の心とはなんであるか?と、
   学んでゆく。そして二木てるみを預かって。売春宿に売られた少女なのよ。狐憑きみたいな
   顔になっちゃって。精神的な病なの。それを加山雄三の若い医師が三船敏郎の赤ひげから
   託されて、治療にあたるわけ。ご飯を全然食べないんで、サジを持って食べさせるんだけど。
   パっと片手ではらう。あっ、ごめん、泣きそう。そうすると、加山雄三が泣くの!?かわい
   そうに、本当はいい娘なのに。みんなからいじめられて、こんなになっちゃった。その一言で

     二木てるみは心を開くんだけど。懸命に面倒を見るがゆえに、どんどん加山雄三が痩せてゆく
   のよ。その女の子の治療にあたっている時に、余りにも心身を使いすぎるもんだから、加山
   雄三が痩せてゆくの。その女の子が全うな魂に戻った時に、加山が倒れちゃう。それを女の子
   がずっと面倒を見る。この間の痩せていく加山さんがすごいよ!監督、黒澤明だからね。

     加山さん、食べる人、じゃん!?辛かったんじゃないですか?って聞いたら。いや、ぜんぜん!
   ラッキーだったぜ!痩せるために、何をやったかといえば。監督からもお許しが出たんで。
   サーフィンやってたんだって。毎日サーフィンやるんだって。サーフィン、その時、すっげえ
   大好きだったから、飯、喰わなくたって出来たんだって。毎日、サーフィンだよ!?って。
   撮影前にサーフィンやって、終わってからもサーフィン。やってて上手くなるんだよ!すっげえ
   楽しかったなあ、あの撮影!爽快!っていうさあ。普通だったら話におもし付けると思わない?
   あの減量ほどきびしいことはありませんでした。とか、役作りのために、とか。精神性を前に
   出すじゃない!?加山さんは違う。この軽やかさ。そういうのが素敵なんだよね。それから、
   「君といつまでも」を歌う若大将シリーズ。加山さんが、恋人の星由里子に向かって
   ♪ふたりを〜♪って歌うのよ。監督から、恋人に歌いかけるラブソングを今作ったって言って、
   歌えと言われる。歌っていると途中から星さんが一緒に歌い出すのよね。その意味がわからず、
   監督に今作った歌なんですけど、なんで一緒に歌えるんですか?って、聞いたら。監督が、
   いいから黙って歌え!って言われて、納得いかなくて。そういう少年のムキになり方が・・・。
   あっ、時間いっぱいになりましたねえ。明日も続けましょう!?

   終わり

ここまでの音源を期間限定で紹介します。

下の”今週の三枚おろし(6月5日)”をクリックしてください。

 今週の三枚おろし(6月5日)

2018年08月30日新設