ポップシティーツアー 湘南  
 (NHKラジオ第一 7月22日9:05〜 )

 7月22日に放送されたNHKラジオ第一「ポップシティ-ツアー」に
 加山さんがゲスト出演されました。

 加山さんのコーナーは2回に分けて、約25分間放送されました。

 レポートをお楽しみください。
 MCはミラクル ベル マジック(以下:ベル)

加山さんトーク その1

♪君といつまでも(ワンコーラス セリフまで)

ベル)ご紹介しましょう、加山雄三さんです。

こんちは〜。

ベル)こんにちは。よろしくお願いします。

よろしくお願いしたいと思いす。

プロフィール紹介(割愛)(BGM ♪夜の太陽)

ありがとね。そんなに言っていただけると、どうしようもないなあ。

ベル)私、ある時にですね、「お嫁においで」の映像を見て、なんて
   素敵な方なんだろう!?って。スッゴいトキメイテしまって。
   なので、きょう、こうしてお会い出来て、とても幸せです。

(BGM ♪お嫁においで)

ありがと。

ベル)きょうは、いろいろお話をお伺いたいんですけど。まずは、
   主演された映画「エレキの若大将」のテーマとして、作曲も
   歌もご自身という、あの歌をお聴きいただきましょう。

♪君といつまでも(セリフまで)

ベル)1965年の加山雄三さんのナンバーで、「君といつまでも」を  
   聴いていただいております。この曲は350万枚以上の売上を
   記録した大ヒット曲です。あ〜ステキ!?加山さんの歌声には
   男らしさと品があって、それと同時に吸い込まれるような
   優しさがありますよねえ。ほんとに素敵です。

もう、どうしたら良いんだろう?俺。どこか、穴があったら入って
いたいねえ。実は、学生時代の、大学3年だな。英語で「DEDICATED」
という曲を作ったんだよね。最初に、英語でレコーディングしたの。
そしたら映画のプロデューサーが英語なんか、ダメだ!日本語にしろ!
って言われて。日本語にしたんだよ。それが「恋は紅いバラ」という
タイトルの曲になったわけ。それが大ヒットしちゃったんだ。
そしたら、これと同じコード進行で良いから、これより良い曲作って
くれないかなあって言われて。わかりましたって1週間ほったらかし
にしてたんだけど。提出しなきゃいけない日の前の晩に、ピアノに
むかって、だいたい1時間半ぐらいで、まとめてさ。そうやって出来
上がっちゃったのよね。そのあと、ものスゴい良い詩がついたり。
森岡賢一郎さんが良い編曲をしてくれちゃって。こんなスゴい曲なっ
ちゃって!?感動して。リハーサルの時に。間奏になったら、いやあ
幸せだなあ!?って、つい言っちゃったのね。それ、いこう!?って。
セリフに。

ベル)加山さんは、結婚するまで茅ヶ崎に住んでいらっしゃった
   そうですが。どんな少年だったんですか?

少年?悪ガキだねえ。目の前が海だから、夏休みになると、みんな
海で遊んでばかりいるんだよね。それ以外はグランドで野球やったり。
海に関する事。例えば、貝を拾ったり。潜る事を覚えて。島があって、
その島へ行きたいなあと思って。1kmぐらい離れてるのね。その島へ
どうしても行きたいなあと思って。どうしたら良いだろう?結局14歳
の時に、材木屋さんから材木買ってきて。ちゃんと設計図描いて。
1隻作っちゃった。

ベル)船を作ったんですか?

はい。一人乗りのつもりが三人乗っかっても大丈夫だった。それに
乗って島まで行った時に、人生観、変わっちゃったよ。陸から海を
見る精神と、海に行っちゃって、海の上から陸を見るのと。エラく
違うんだよね。客観的に物事を見る心をね、中学生の時に身に付けた。
そんな気がするんだ。烏帽子岩っていう島なんだ。

ベル)烏帽子岩。

すべての原点だな。

ベル)茅ヶ崎に居た頃、どんな音楽を聴いていたんですか?

音楽はねえ。ウチの親父はね、クラシック。一点張り。お袋はね、
演歌。まあ当時で言う流行歌だな。一点張り。その間で俺は育った
から、演歌聴いたりクラシック聴いたり。不思議な感覚になってく
わけだ。でも、基本的にはクラシックが、ものスゴく好きになって。
ベートーベンのピアノコンチェルト5番の「エンペラー」を聴いた
時に、なんだか知らないけれど、ボロボロ涙が出てくるのよね。
スゴい音に敏感になる。そうかと思うとね。お袋が良くかけてた、
田端義男さんの「帰り船」とかね。そんなの聴いてるじゃない!?
それを年取ってだいぶ経ってから、NHKの「にっぽんの歌、こころの
歌」を聴いてる事があってさ、「帰り船」が流れてきたらね、涙が
止まらなくなったんだよね。なんでだか、わかんないんだけど。音楽
って不思議だなあ!?その時の情景、その時の心の在り方。そういう
ものを思い出す、大きなチカラがあるのかなあ?とかね。そういう
風に思ったんだよ。

ベル)一緒に聴いてもよろしいでしょうか?

田端義男さんで「帰り船」、聴いてみてください。

♪帰り船 (田端義夫)

ベル)田端義夫さん、1946年発表のヒット曲「帰り船」を聴いて
   いただいております。

良いなあ、やっぱり。ジーンときちゃうよ。なんでだろう!?不思議
だなあ。

ベル)やっぱり、その時の思いとかが甦ってくるんですね。

ギター、こうやって持ってんじゃん。自分で弾いておられるんだよ、
あれ。あれ、エレキなんだ。

ベル)エレキっていうのはビックリしますね。上の方にグって。

良く知ってるね。ものスゴい上の方でさ。あれは普通のギターより
小さい。しみじみと聴くとね、あの当時、引き揚げ船といってね。
外国から引き揚げてくる人たちが帰ってくる、その船の事を歌った
歌なんだね。

ベル)加山さんが登場するまで”湘南サウンド”っていう呼び名は
   無かったですよね?”湘南サウンド”っていう名前が出て来た
   時って、どんな風に感じましたか?

誰が言い出したんだろう?誰かが、いつのまにか、そう言い出したん
だよね。へ〜え、”湘南サウンド”!?なるほど。悪い気は、しない。

湘南は良い所だと思ってるからね。”湘南サウンド”!?なるほど
良いじゃんよ。”カルフォリニアサウンド”というのも、あるからね。
それからは、”湘南サウンド”と言われるものが、後を絶たない。
「ワイルド・ワンズ」が出てきたり、名前は僕が付けたんだけど。

ベル)そうなんですか?スゴい!?

あとね、「ランチャーズ」って、いうのも居た。それは僕のバンド
だったんだけど。あと、、桑田佳祐君ね。彼も”湘南サウンド”の
代表って言われるようになってさ。どんどんそういうのが出てきて。
どうも茅ヶ崎という所は、曲を作るのには良い所なのかもしれないな。

ベル)加山さんには、後ほどまた登場いただくんですが。ここで仲間達
   との1曲を、ご紹介いただけますか?

O、K。これ、仲間とレコーディングスタジオへ向かう時に車の中
でギター1本で。出来ちゃった曲があるんだよ。それをそのまんま
カセットに録って作詞家の岩谷先生へお渡ししたら、翌日出来て
きちゃって。レコーディングした歌なんだけどね。僕も結構好き
なんだ、これ。聴いていただきたいと思います。「旅人よ」。

♪旅人よ(ワンコーラス)

ベル)加山雄三さんで、「旅人よ」を聴いていただきました。
   加山さん、なんて素敵な人なんだろう!?後半もおたのしみに。

ここまでの音源を期間限定で紹介します。

下の「加山さんトーク その1」をクリックしてください。

加山さんトーク その2

ベル)改めてご紹介いたします。加山雄三さんです。

加山雄三です。

ベル)加山さんの思う、湘南最大の魅力って、どんな所ですか?

湘南は波が結構、厳しいんですよ。北風の時に沖に台風がいると、
サーフィンに絶好調の波になるのね。

ベル)高い波が来るんですか?

大きい波が来るの。どうしてかって言うと、相模湾って広いんだよね。
東京湾は細くなってるから、そんな大きな波は入らないんだけど。
相模湾の場合はオープンにしてるから。茅ヶ崎は、ど真ん中だから
ものスゴく大きな波で。で、南風が強いと、シワシワになっちゃうん
だけどね。北風だと、細かいのが全部消えて、大きなうねりだけに
なる。そうするとサーフィンには、絶好調の波になるんだけど。
日本で、サーフィンやったの、俺が一番最初なんだ。

ベル)えっ!?ホントですか?スッゴい!?

ホントです。波に乗ったのは、親父も乗ってた。昔からね。それは
ボディーサーフィンっていってね。板っぺラに腹這いになって。
そういう乗り方はしてた。

ベル)立つわけじなくて?

立ってやるのを、日本でも出来るんじゃないかなあって思ってたんで
ボードを作ろうと。売ってないから。

ベル)何でも作っちゃうんですね。

茅ヶ崎で乗ったら、乗れたんだ。それで新聞にまで載ったんです。
「ハワイスタイル波乗り第一号」って。写真まで載ってるんだ。

ベル)えっ〜え!!

その写真に烏帽子岩が写ってるの。だから、これは外国じゃないと
いう事がわかる。

ベル)スゴいですねえ。でも、乗り方って、わかったんですか?

写真では見てたしさ。3回ぐらいで立てた。スキーやってたという
事もあるんじゃないかな。

ベル)サーフィンもだし、音楽もだし。いろんな事をされてきて、
   全部出来ちゃう。スゴいですね。

ウチの親が、スキーが好きだったのね。子どもの頃、5歳ぐらい
からスキーをやるチャンスがあって。高校ぐらいには、いろんな
草大会に出て。だんだんハマってって。それでバランスが良かった
んでサーフィンも、ちっと乗れたんだと思う。今で言う、ロング
さあ。サーフィンには、ロングとショートがあって。ショートは
グニャグニャ曲がってやる。ロングはデカイ波に乗る。昔はロング
しか無かったんだけど。だから乗れたんだよね。最初っからショート
だけだったら、とてもじゃないけど乗れなかったと思う。

ベル)もし加山さんが、、私を湘南にご案内してくださるとしたら
   何処へ連れてってくださいますか?

烏帽子岩だね。もう、俺の原点。岩の上に上がって。烏帽子の天辺に
上がるのは、ちょっと危ないから。

ベル)危ないんですか?そんなにデンジャラス?

違う、違う。大丈夫だと思うけど。万が一、おっこったら大変だから。
岩だからね。俺なんか、しょっちゅう上ったけど。岩の上でお弁当
食べた。握り飯持ってくんだよ。自分で作って行くんだ。自分が
食べたいモノ詰め込んでさ。一升瓶に酒じゃなくて、水を詰め込んで。
その頃、魔法瓶なんて無いから。それをカヌーに積んで。カヌーは
毎年1隻ずつ作ってたから。高校3年になった時は、3隻あった
わけよ。そうすると、友だちみんなと行けるじゃん。5,6人いっ
ぺんに島に行けるわけよ。みんなで、釣り好きな奴は釣りを。潜る
のが好きな奴は潜って。クロダイ釣ったらお祭りだね。中々釣れ

ないんだ。クロダイは難しい。クロダイ釣ったのは1回しかないね。

ベル)釣れたんですね。私が行くとしたら、加山さんが作った船で
   行きたいなあって思いますね。
   加山さんは作曲家として、”弾 厚作”という別名をお持ち
   ですが、作詞家の岩谷時子さんとともに作り上げたワークス
    コレクションをリリースされたということで。

信じられない事だと思うんだけれども。これだけ作詞をしてくださっ
たんだけど。貴重なものだと思うのね。岩谷時子さんと出会ってなか
ったら、今の僕は、在りません。そう断言しても良いです。大ヒット
した曲は全部岩谷さんが。ホントに優しくてね。書いてきて、加山
さん、こんなんで良いかしら?って。お〜!?こんな良い詩になっ
ちゃって!?って言うと、ニコっと笑って。嬉しそうに喜んでくだ
さった。つい昨日の事みたいに思うけどね。

ベル)売り上げの一部は、海を綺麗にするプロジェクトに寄付すると
   いうお話を聞いたんですけど。

「海 その愛基金」というのを、立ち上げたの。海を綺麗にしよう
っていうキャンペーンでね。コンサートをまた始めたのね。目的を
キチっと持ってやる。日本に限らず世界中の海が汚れてきた。これは
堪らないよ。どうしたら良い!?綺麗にしようぜ!綺麗にするため
には基金を立ち上げて。貯まったお金をそういう方へ流す。クリーン
ナップキャンペーンというのを、やりだしてね。このまま行ったら、
海の生態系が変わっちゃって、やがては人類に悪い影響が出てくる。
という事は間違いないんで。今のうちにどんどん綺麗にしていこう
よと。そういう基金を立ち上げました。

ベル)海と一緒に育った加山さんだからこその、海への思いだったり
   とかね。ありますよね。

”海 その愛”なんだね。

ベル)加山さん、きょうは本当にありがとうございました。

こちらこそ、ありがとうございました。

ベル)本当に幸せでした。では、岩谷時子、弾 厚作コンビの曲から
   1曲ご紹介いただけますか?

これはね、僕の人生を歌ったような歌なんですね。非常に苦労した
時期があって。もう、どうしようもない時期があった。そんな時を
見てた岩谷さんが詩を書いてくれた。
人生そのものだから、タイトルが「LIFE」。

♪LIFE(ワンコーラス)

ベル)加山雄三さんで、「LIFE」を聴いていただいています。
   加山さんの話てくださる思い出や言葉の一つ一つが日本の

     宝だなあと心から思いました。
   加山雄三さん、ありがとうございました。

ここまでの音源を期間限定で紹介します。

下の「加山さんトーク その2」をクリックしてください。

2019年08月29日新設