レポート ALLNIGHTNIPPON GOLD 加山雄三 その2  
(ニッポン放送 8月25日22時〜24時)

加山さんがニッポン放送のラジオ番組「ALLNIGHTNIPPON GOLD」のパーソナリティーとして
出演された番組のレポートをその1〜6に分けて紹介します。

今回は、その2を紹介します。

音楽のルーツ

ジングル)オールナイトニッポンに初めて挑戦.、あんなことこんなことすべて喋ります。加山雄三の
     オールナイトニッポンGOLD。

垣花)加山雄三さんのプライベートを伺うといっても、いろんな顔がありますから。海の話もあり
   ますし、コンピューターゲームの話もありますし。絵も描かれますし、きょうは、ここで音楽
   の話を伺いたいと思います。

わかりましたん♪

垣花)以前、加山さんに伺ったときに、これはやっぱり違うんだなと。自宅に子供の時からクラシック
   のレコードがずらっと並んでいたと。そうですよね。

その通りです。良く覚えてますね。たいしたもんだ。

垣花)バッハ、ベートーベン、ブラームス。

お〜う!良く出来た。たいしたもですよ、これ。”3B”といってね。レコードを入れておくボックス
をウチの親父が作った。

垣花)加山さんが最初にやった楽器がピアノというのも覚えてます。

俺、何も喋る必要ねえじゃん。

垣花)それは困りますよ。ピアノはすぐに熱中したんですか?

家にね、足踏みオルガンがきたんだ。

垣花)加山さんのお家は、なんでもあったと思いますよ。

そういうことを言わないの。後に叔母さんになる方が家に来て、バイエルの74番を弾いたんだよね。
それをなんとしても、覚えたくて、教えてくれ、教えてくれって、粘ってね。1時間ちょっとかかっ
て、弾けるようになった。

垣花)1時間ちょっとで!?

そしたら、その人が、絶対、この子にはピアノが必要だって。言ってくれたわけだ。それで親父が
本気になって。中古のピアノを買ってくれた。それがピアノとの出会いだよね。

垣花)でも、加山さんがすごいのはバイエルはすぐに飽きて自分で作っちゃうんでしょ?

とにかく曲を先に覚えちゃうんだよな。先生に習おうとしないで、課題を全然やらないで。

垣花)なんでやらないんですか?って、先生が言いますよね?

「エリーゼのために」とか「トルコ行進曲」を先にやっちゃうわけ。それでバイエルなんて、馬鹿
馬鹿しいと思っちゃうんだよな。悪いよ。ほんと。

垣花)悪いんじゃなくて、やっぱり作曲家なんですね最初っから。

それで、ピアノを弾くようになってからさ、弾き終わった時に、後ろに親父が立ってて。”その曲
はなんていう曲だ?”、”あっ、これか。これは俺が作ったんだ”、”おう、そうか。お父さんは
ピアノコンチェルトが大好きなんだ、いずれ勉強して、お父さんのためにピアノコンチェルトを
書いてくれよ””ああ、良いよ”って簡単に言ったんだよ。それから何十年間も、ほったらかしてた。

垣花)コンチェルトは難しいですけど。代わりにピアノをギターに変えていろんな曲を。

約束した時には、第一主題は頭の中にあったわけだ。だけどね、10何年経って、親父から”やってる
か?”っ聞かれて、”やってねえよ” ”そうかぁ〜”、さすが俳優だね。ガッカリした顔が。これは
マズイなぁと思って。やる気になって、それから12年もかかってさ。書き上げたけどね。

垣花)ものすごい親孝行ですね。

まあ最終的にはね。

垣花)ピアノを買ってくれたお父さんに対する曲も作り。素朴な疑問なんですけど、加山さんに憧れ
   てギターを持ったり、シンガーソングライターになった方って、たくさんいらっしゃるじゃ
   ないですか?加山さんは突然自分で曲を作り始めたんですか?誰に憧れたわけでもなく。

そうなんだねえ。ピアノに憧れたのはね、ウチの近所にね、ピアニストのレオニード・クロイッツァ
ーさんが住んでいたんだ。

垣花)かなり有名なピアニストだったんですね?

その人の家の前を通ると、ピアノの音が聞こえてくる時があるんだ。学校の帰りだよ。音が出るまで
待ってるんだ。

垣花)いつ弾き始めるか、わからないから土手の所で待ってる子だったんですか?

そういう子だったわけよ。

垣花)音楽が好きだったんですね。

そしたら、変な外人が寄ってきてさ。”ここで何してる?”って言うから、”ピアノの音が聞こえて
くるのを待ってるんです”って言ったら。ニコっと笑って。”こっち来い!”って。ついて行ったら、
入口のところで立ってろって。中へ入っていったと思ったら、ショパンの曲が流れてきたんだ。うわ
ぁ〜って思って。ショパンの「英雄ポネーズ」だよ、今でも忘れないよ。

大失敗

垣花)有名なピアニストの方だったんですか?普通の少年がそういう体験をしても、後に”加山雄三”
   にはならないんですよ。加山さんは、そういった敬遠を基に、ピアノを弾き、曲を作り、ギター
   に持ち替えて、作曲もしていくわけですけども。記憶の中で、人前で歌った仕事で大失敗って
   あります?

大失敗?NHKの生放送でさ、大失敗したよね。

垣花)司会をされた時の話をされてますか?

そう、そう、そう。

垣花)「仮面ライダー事件」ですね?

良くご存じですね!?

垣花)私、リアルタイムで見ておりました宮古島で。

終わってからね”仮面ライダーじゃ、ねえだろう?”って。ザワザワってエライことになって。

垣花)加山さん、さすがに慌てたんですか?

慌てたっていうより、どうしようかなあと思ってね。言い訳しようかなと思ったけど、進んで
行っちゃった。その後、半年間有名になっちゃって。

垣花)変に訂正を入れないで進んで行ったから、面白いまま進んで行った記憶があります。視聴者
   として見てて。

それが大きな失敗といえば失敗だよね。

垣花)”仮面ライダー”といえばテレビ番組の1回目に「ホテルパシフィック」が映ってるん
   ですってね。

そうなんだ、へ〜えっ!?

垣花)「ホテルパシフィック」といえば、加山さんの叔父さんとお父様の所有していた伝説の
   ホテルですよね。無理矢理つなげましたけど。

苦労してるね。

垣花)加山さんは長い芸能の歴史があるから、必然的に何かが、つながってくるんですよ。

ああ、そういうことだろうねえ。なんでも良く知ってるねえ、ありがとう、ありがとう。

桑田さんのサプライズ音源

垣花)2時間じゃ足りないんですけど。加山さんのお話をなるべく、いっぱい伺おうと思いまして、
   やっておりますが。ここで、あるライブ音源を聴こうと思うんですが。いろんな方からリス
   ペクトされてる中で、茅ヶ崎の湘南ボーイの後輩、同じように日本を代表するミュージシャン
   になられた方というと・・・。

桑田佳祐だね。

垣花)桑田佳祐さん。これも伝説ですけど、桑田さんのお母様が加山さんのファンだったので、
   子どもの頃に・・・。

パシフィックパークのプールサイドで。女の子がいっぱい居たんだよね。ライブやってたのかな?
そしたら、ダッコしてくれって。はい、わかったって。俺は誰なのか知らないで、そうやった。
そしたらウチの親父がさ、彼のお父さんと友達だったんだよ。

垣花)そうなんですか!?

しばらくしてから”桑田佳祐、ダッコしたんだって?”って、親父が言うからさ。”え〜えっ!”
って。

垣花)桑田さんをダッコしてあげてですよ、後にミュージシャンとして大成されて、2014年、8月。
   日本武道館のライブで、ご共演されてます。

あ〜あっ!?あいつ出てきてビックリしちゃってさ。

垣花)加山さん、覚えてます?

覚えてるよ、そりゃあ!

垣花)加山さんは知らなかった?

俺、知らない。周りの人たちは知ってたらしいんだけどさ。俺だけ、知らなかった。

垣花)スタッフは加山さんを驚かせたいですもん。

そりゃ、わかるけどね、何もそんなことすること、ねえだろう!?って。シーンとしちゃってさ。
なんでだろうと思ったら。いきなり”船長!”って。”船長”って言うやつは誰だ?船の乗組員が
来たなと思ってね。

垣花)と、思ったら、桑田佳祐さん、ご本人だったということでですね、そのライブ音源をお届け
   いたしましょう。

♪2014年 日本武道館ライブ 桑田さんのサプライズ音源

 

ここまでの内容を音源でお楽しみください。(時間 19分45秒)
下からどうぞ。

2023年3月28日新設