私と加山さん(第2回)

(60’年代後半〜75’) 

加山さんのファンになったのはそんなに早くなかったので、初期の映画でリアルタイムで観ていないものが多くあります。
中でも「椿三十郎」、「乱れる」そして「赤ひげ」はぜひリアルタイムで観たかった映画でした。
若大将シリーズ以外では「何処へ」や「お嫁においで」そして東宝の8.15シリーズを観た記憶があります。
「さらばモスクワ愚連隊」も観ましたが何が何だかわからない映画でした。加山さんの主演映画の中では一番つまらない映画だと当時思いました。「狙撃」や「豹は走った」も観た記憶がありません。
加山さんの映画は若大将シリーズと同じ系統のもの以外は意識して観なかったように思います。

レコードでは「加山雄三オンステージ 〜ランチャーズと共に〜」68’が印象に残ってます。
リズム合戦〜ドラム合戦、しのび遭い、レディマドンナ、ストーンフリー、メンデスルスゾーンのピアノコンチェルト、俺は海の子、さすらいの旅路、北風に、美しき春、愛のすずらん という珍しい(当時では当たり前の選曲)曲が聞けました。特にストーンフリー(ランチャーズの曲でした)の音が耳に残ってます。
アルバム「大空の彼方」以降は買ってないです。

TVは富山では民放が1局(日本TV系)しかなかったので「加山雄三アワー」(フジTV系)が観られませんでした。ただ、微かに似たようなTV番組が3週連続で放送されたのを憶えています。(梓みちよさんがゲストで出てました)
NHKの「包丁」は微かに観た記憶があります。
TBS系の番組も見られませんでしたので「花よりだんご」や「華麗なる一族」そして「クイズタイムショック」は観られませんでした。
67,8年頃フジTV系が開局したので「青い山脈」は見たように思いますが「ミュージック・フェア」は初期のものは観た記憶がありません。

多感な高校生の時に次兄の影響で坂口安吾の本を読んだりして精神的に不安定な時期がありました。
テレビや映画で見る大好きな加山さんも本当の姿は全然違っている「偶像」なのではないかと疑問を持ちはじめ、加山さんの激動の70年そして交通事故のスキャンダル(共演の女優さんを親切心で送る途中に交通事故を起こしただけなのですが、新聞記事を見た私は勝手にスキャンダルと思い込んでしまいました)を契機に一時期加山さんから気持ちが離れた時期がありました。

そんな中、加山さんが活動の場を映画からTVへ移し始めた73年、私は(株)東芝北陸支社へ入社しました。
入社直後の総務課長の話を今でも憶えています。
”「東芝」という会社はいろんなことをやっている会社です。レコード会社もやっていて加山雄三がこの事務所に挨拶にきました”というのを聞いて嬉しかったことを憶えています。

                     続く

08年01月01日新設