こだわりD 
「アンコール&チキショー」 

   

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アンコール

最後の場面、後ろでオーケストラやスタッフが立っている状況で加山さんが登場、慌しさが伺えます。どうやらアンコールが何回か続いていたようです。
1992年、日本TVで放送されたトーク番組「いつみても波瀾万丈」で加山さんはおっしゃってました。

逸見さんに「一番印象に残っている仕事はなんですか?」と聞かれて
「そうですね、印象に残っているのは、やっぱり・・・。そのあとステージが出来るようになったきっかけになったのがあるんですよ。
それはNHKのビッグショーという番組でね、それにお声がかかったんですよね。だけどその時やっぱ自分はこれは大きな大事な、大事な勝負だなって言う風に自分で言い聞かせてね。
「いろんな思いが巡ってきたんじゃないですか?」(逸見)
巡ってきたしね、アンコールが尋常じゃなかったですよ。何回アンコールやったかなあっていうくらい、その最後に余りの嬉しさでね、「生きててよかった」って一言言ったら、またワア−ってね。

チキショー

アンコールで「君といつまでも」を歌い始めた加山さんですが感極まったのか涙声になり上手く歌えません。
加山さんは頭に手をやりながらつい「チキショー」と呟いたように私はずっと記憶していました。ところが再放送を観ていると発した言葉がハッキリと確認できなくて「チキショー」と聞こえたのは思い違いかと思いました。

ところが、後日東京のカヤマニアのMさんと、この再放送の感想を話した時にMさんが”「チキショー」って言ってましたね”とおっしゃったので、改めて間違ってなかったと確信しました。
このチキショーという言葉は、決してよい言葉とはいえませんが、このときの加山さんが、つらい時期を乗り越えてきて、この場に居れたことを素直に感謝(それは「生きててよかった」という言葉に表れていると思いました)し、このビッグショーをやり遂げた達成感と、お客さんの素晴らしい反応に感激し、それに応えようとしながら、歌手として満足な声が出せなかったことに対する、自己反省から出た言葉だと私(でんでん)は思っています。
そして加山さんが一人の人間として感動しているからこそ、そういう言葉を発したのだと私は確信しています。

2007年08月02日新設
2015年06月22日更新