若大将50年!
 加山雄三デビュー50周年を祝う会(後編)
    

4月8日に、グランドプリンスホテル新高輪 飛天の間で行われた「若大将50年!加山雄三50周年を祝う会」をレポートしました。K・Tさんから情報をいただきました。
ありがとうございました。
「君といつまでも」を歌う、加山さんと芸能人の方々。

今回、写真に付きましては、各スポーツ紙に掲載されたものと、テレビのワイドショーで流されたものを使わせていただきました。

ワイルド・ワンズのメンバーがステージに登場。
小倉)お待たせいたしました。加山雄三ミニライブショー!
「思い出の渚」のイントロが流れます。
♪君を見つけた〜♪、と歌って

なんで、お前の歌からなんだよ!
(加山さんの見事な乗りツッコミです)
今日は俺の50周年記念なんだよ。俺の歌やらせろよ。

加瀬)あ、今日はそのほうがいいですかね?
じゃあ、加山さんが若大将シリーズで最初に歌った、防空壕で作ったあの曲からいきましょうか?

あのな、防空壕の中で曲なんか作ってねえよ!

加瀬)勘違いかな?

勘違いなんかないよ。あれから湘南サウンドが始まったんだから。ちゃんとやれよ。

「恋は紅いバラ」

(間奏のときのセリフ)
初めて、田沼雄一が若大将として、一番最初に自分で作った、そして主題歌になった曲です。このヒットのお陰で、続いてあの大ヒットが生まれました。思い出深い曲、「恋は紅いバラ」です。

後半は英語バージョンで。

ワイルド・ワンズを従えて歌う加山さん。
「夜空の星」「蒼い星くず」「お嫁においで」

ワイルド・ワンズ、どうもありがとう!
4人は一旦退場されました。
彼がまだ高校くらいからね、俺ん家へよく来たんだよ。まあ、これほど覚えの悪い奴はいなかった。だけど、実は奴がギターを習いに来たのは、僕の妹にちょっかい出そうとしてたんです。
もう少し、なんかやろうかな。
珍しく自分で作詞をして大ヒットした曲、渡辺晋さんが喜んでくれました。

「夜空を仰いで」

「ブラック・サンド・ビーチ」
イントロをミスタッチした加山さん
もう一回、もう一回、もう一回!
とお願いされて、やり直しされました。

「僕の妹に」
日曜劇場の名シーンがスクリーンで再現されます。
中田喜子さんにスポットが当たります。
この曲は、10年続いたテレビのドラマ「僕の妹に」の主題歌です。石井ふくこさんも、今日お見えいただいております。
そして中田喜子さん、僕の永遠の妹です。

ありがとうございま〜す!それでは、もう一回ヘルパー軍団を呼びたいと思います。
4人が再度登場します。
何やる?

加瀬)じゃあ、そろそろ「思い出の渚」を!

お前、それしかないのか!
ワンズが、一番最初にコーラスをやってくれたのが「旅人よ」なんです。

「海 その愛」を歌う加山さん。
「夜空を仰いで」のB面だったんですが、後でこの曲がトップになりました。コンサートツアーでも、一番人気なんです。ワンズがコーラスをやってくれたから・・・。

加瀬)それが良かったんですねえ。

それを自分で言わないほうがいいんだよ。俺が今言おうと思ったんだよ。こいつら、ほんとに仲いいんです。解散もせずに、よく続いているなと。僕、考えたんですよ。スターが生まれなかったから!この四人でスターだと。 (会場、大拍手)
3年前に作った「星の旅人」でも、コーラスをやってくれました。おかげで余りヒットしなかった。2曲続けて聴いてもらいます。

「旅人よ」「星の旅人」

どうもありがとうございました。
ステージから降りようとする加山さん

加瀬)あの曲をやらないと、つまんないじゃないですか!

何を?「思い出の渚」!

加瀬)あれはもう諦めました。加山さんといえば、海!、海といえば加山さんが愛してやまない、あの海の歌です。

「海 その愛」

小倉)加山さん、あと二時間やろう!
加瀬さんはギター習いに来てたんじゃないんですか?

ギター習いに来て、たまには家に泊まっていくわけよ。変な奴だなあって思って。ギター教えたんだけど、「ジャンバラヤ」って曲、二つしかコードがないんだけど、コードを変えないんだ。お前、そこでコード変えないと気持ち悪くないか?ってきいたら、「全然気持ち悪くない」って。こりゃだめだと思ったけど。

小倉)よくここまでになりましたよね。

ほんとだよねえ。彼から学んだことは、人間努力することの大切さ。凄いんだから、ジュリーの歌で儲けたもんだから、ケネディハウスというライブハウスつくって、そこへ俺はタダで出てる。それは呆け防止のためなんだけど。16年目になった。友情ってのは、こういうもんだね。

小倉)「夜空の星」作ったのは、14歳の時なんでしょ?

そうなんですよ。最初はピアノのバイエルのような小曲だったんです。あるときB面がないって言われて、こんなのダメかな?って渡したら、あんな編曲になって返ってきた。びっくりぎょうてんしましたね。編曲って凄いことなんだって。

小倉)全部で何曲作ったんですか?

508曲作りました。270曲以上レコーディングされました。

小倉)すげえ、効率の良さ!

ヒットはそんなにないですけど。

小倉)いやいや、ヒットはいっぱいあるじゃないですか!そのモズライトのギターかっこいいですねえ。

これは50周年モデルなんです。50台作るんですけど、即完売!

ザ・ヤンチャーズ 登場!
小倉)今夜のメーンイベントです。さださんから、加山さんにお祝いのメッセージが・・・。

さだ)いえ、特には。

小倉)恩を仇で返す気?

さだ)無口なもんですから。

加山雄三とザ・ヤンチャーズ。
小倉)こうせつさん、あとはお任せしますので、勝手にやってください。

南)なんか、夢の世界!ここで加山さんが歌ってて、スクリーンに澄ちゃんが映ってたと思ったら、すぐそこに本物の方がいらっした。凄すぎるね。大分のど田舎で、割り木で釜を炊いている私からすると、夢が続いてますね・・・。
ちょっと長引きそうですから・・・。
このバンドは、日常を忘れてやんちゃになろうということで、トレードマークがサングラスなんですね。

ということで、加山さん以外の
皆さんがサングラスをかけました。
南)良子さん、リーダーだから!

森山)えっ!?あたし、リーダーじゃないわよ。

さだ)姉さん、年の順ですから、リーダーです!

森山)そんな話聞いてないんだけど。

さだ)今、思いついたんです。

森山)今思いついたの?じゃあ、みんなしっかりやろうぜ!

南)みんなでお祝いコメントを。まず良子さん。

森山)今、ちょっとワイン飲んじゃって。今日はお酒飲めて、みんなで楽しく歌えるんで、ほんとに嬉しいです。50年まで、みんな歌い続けられないかもしれないけど・・・。
いっぱい飲もうぜ!おめでとうございま〜す!

ジ・アルフィーは高見沢さんが代表して
高見沢)加山さん、おめでとうございます!次は喜寿、米寿!
いいよ、先の事考えなくて。
高見沢)ただ心配なのは、僕らのほうが先に逝っちゃうかも。
おめでとうございます!

谷村)加山さん、おめでとうございます。京南大学に入学したかったのは、僕です。全曲、加山さんの歌を歌いながら、あの頃にタイムスリップしてました。これからも加山さんの背中をみんなで追っかけて行きますんで、頑張ってください。

南)今回は、加山さんが曲を書いて、作詞をこのメンバーの中で誰にしようかと。
谷村さんは前に書いてるから、僕もチャンスがあったわけ。でも僕が書くとさ、詩が「三畳一間・・・」ってなって。
加山雄三の世界というのは、華麗で優雅で、海だし。僕はやめたほうがいいだろうと。そういう意味で、相応しい人はいないけど。

さだ)特に私は不似合いですね、お盆向きの詩を書くし。

南)メンバーの中で、良子さんがリーダー、谷村さんが風紀委員。

他のメンバー)風紀委員!?

南)アルフィーは不動産管理。で残りが、まさしだったわけ。
若大将50年はストーリーがある。ストーリーを書かせたら、さだまさしは凄い。

ほんと、彼は天才!だって曲渡して、二日で出来てきたもん。俺、自分じゃ詩を書けないんだよ。「しがない作曲家」だから。
彼はちょうど、自分のレコーディングの最中。で、曲は書かなきゃあいけない、詩も書かなきゃいけない。
そのスタジオでもってババババッバっと詩を書いて・・・。
いい詩なんだよ、涙が出そうになったね、俺。

さだ)加山さん、そんなに簡単に書けたわけじゃないんです。
ババもジジもないんですよ。おかげで自分のアルバム、延びに延びまして。あさって、自分の誕生日(4月10日)なんですけど、缶詰ですよ、スタジオ。ほんとにありがたい仕事をありがとうございました。加山さんのためでしたら、みんな、死んでもいいと思ってますよ!

南)それでは!(こうせつさんの声に気づかない加山さん)
加山さん、聞いてる?

空気、読めないんだもん。K・Yだって!
KYは加山雄三なんだから。

南)じゃあ!若大将、50周年記念の曲!?なんだっけ?

座・ロンリーハーツ親父バンド!

南)座・ロンリーハーツ親父バンド!GO!

「座・ロンリーハーツ親父バンド」

小倉)こうせつさん、これから歌おうってときに、曲名忘れるんじゃないですよ!加山さんより一回り若いんだから。

南)さっきリハーサルで「ロンリーハート・クラブバンド」って言っちゃった。

小倉)メンバーの名前、言える?

南)今のところ大丈夫です。

小倉)谷村さん、何がきっかけでこの歌ができたんですか?

谷村)僕らは、加山さんの背中を見て、加山さんがいてくれるということが、僕らにとって宝物みたいなもので、バックバンドをやらせてほしいと直訴いたしました。

谷村君のこの間のドームを観たし、さだくんの長崎からのコンサートには11年間通わせてもらいました。森山さんとも長い付き合いで、光進丸にもきてくれて、2回目のときには。

森山)あのお話を、していいんですか?

アルフィーのみんなも、トリビュートアルバムに参加してくれた。みんな凄かった。今回もコラボでレコーディング一緒にやってくれたし、武道館でもやってくれるんだよな。

小倉)アルフィーが一番の若手ですもんね。
この曲は、中年の応援歌ですよ。

今、世の中が変なことになっていると言うけど、人間は思いとおりに生きる。気持ちを明るく持とうぜ!
そしてみんなで気持ちを通い合わせれば、絶対良くなるよって。
応援歌のつもりで作っちゃいました。

ハッピーバースデーが流れて、ワイルドワンズがケーキを運んできました。
小倉)三日後の4月11日は、加山雄三さんの73歳のバースデーです。これからみんなでお祝いしたいと思います。
ケーキの周りにビッシリ立っている凄い数のロウソクをみて、加瀬さんに

一緒にローソクの火を吹き消す、左からさださん、加山さん、坂崎さんそして高見沢さん。
普通は、大きいの7本に、小さいの3本でしょう。こんなに73本も立てるなよ。
会場全体で♪ハッピーバースデー、ディア若大将〜♪と歌ってお祝いしました。
皆さん、ありがとうございます。幸せな73歳の誕生日です。しかし、こんなの消せるかよ。一応、やってみるけどさ。
加山さん、一息で吹き消そうとしますが、数本消しただけで、息切れした感じで加瀬さんにもたれかかります。
無理、無理!目が廻ってきた。(もちろん演出です)
誰か、四月生まれ他にもいるだろう?
高見沢さん、(4月17日)、さださん(4月10日)、坂崎さん(4月15日)が手をあげ、4人で一緒に吹き消すことに。
セーノ!で一発で消すからね。 (高見沢さんに)
毛が燃えないようにね。

高見沢)気をつけます。

セーノ!
ローソクの火は見事に消されました。

小倉)さて、若大将50年!そろそろ祝う会も、エンディングが近づいてきました。しかし、あの曲を歌わないと、この会は終われません。会場の皆さんの中で、歌手の皆さんはもちろん、自分を芸能人だと思っている方も含めて、全員ステージにお上がりいただきたいと思います。皆さんで「君といつまでも」を歌っていただきます。日野皓正さんもぜひどうぞ、デーブ・スペクターはいいです。どさくさに紛れたら誰でも上がれるんですから!

ステージを埋め尽くす芸能人の人達。
近づいてきた、和田アキ子さんに。
泣くな!お前。この人ね、「僕の妹に」を歌うと、必ず泣いちゃうんだよ、さっき泣いてたろう?

和田)はい。

「君といつまでも」

セリフでは
幸せだなあ!50年もの間、歌い続けることができて、本当に幸せに思ってます。これからも命ある限り、皆さんの前で歌い続けていきたいと思ってるんですけど。僕は死ぬまで、歌いたい!
いいでしょうか?
奥様の美恵子さんに向かって、おっしゃられたように見えました。

和田アキ子さんとハグ         奥様に向かって?
小倉)加山さん、「君といつまでも」は名曲で、スタンダードと言えるんじゃないですか?

そうだと思うんですけど、心に残っているのがみんな、スタンダードだと思いますね。

小倉)「幸せだなあ!」というあのセリフは、どういうところから生まれたんですか?

関西で映画の撮影をやってたんで、作曲したまんま、関西に行って、東京で森岡さんが編曲して、カラオケを録ったんです。それを岩谷さんらスタッフが持ってきて、大阪の毎日放送のスタジオで、メロディを聴いたら、「うわぁ〜っ、一時間半で作ったのに、こんなになっちゃったぁ〜!」凄い感動したんですよ。歌を練習しながら、間奏になって、「うわぁ〜、幸せだなあ!」って言ったら、ブースの中から、「それっ、行きましょう!」となって、ちょこっと付け足して。偶然うまれっちゃったんですねぇ。

小倉)「エレキの若大将」では、ブス〜っとして歌ってますよね。

それは、理由があるんですよ。あれは、「澄ちゃんのために作った曲なんだ」ってギターで歌って聞かせるんだけど、サビのところにきたら、一緒に歌ってるんですよ。「一緒に歌ったら可笑しくないですか!?」って、監督に言ったら、「映画だから、いいんだよ!」、「そりゃあ、ないでしょう!俺はやだよ、そんなの」、場所を変えるとか、時間の経過を考えるとかしてほしかったんだけど、だめだった。あったま(頭)きて、ふてくされっちゃったまま撮っちゃった。

小倉)それでは、ここで素敵な方をご紹介したいと思います。加山さんから皆さんへ、感謝を込めて、ご挨拶がございます。奥様もどうぞステージにお上がりください。
美恵子さんの手を取り、優しくステージへエスコートする加山さん。
(写真は「ハーモニー」を歌う加山さん。)
本日は誠にお忙しい中を、私の50周年、そして73歳の誕生日のために、こんなにも大勢の方にきていただいて、非常に誇りを持ちました。嬉しくて、嬉しくて「明日もやりたいなぁ、来年もやりたいなぁ」とそんな気持ちでいっぱいでございます。
いずれにしましても、ほんとに、お見えの皆さんの支えがなければ、現在はございません。人間ていうのは、出会いからいろんなものが始まると思うんですが、今日ここにお見えの皆さんとの出会いというのは、僕にとっては、人生を左右するほどの出会いの方ばっかりが、お集まりいただけたと思います、これからも、そのご縁を大切にして、僕が歌える限り、歌わせていただける場所を、与えていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

そして何よりも、僕の健康とか、子供を4人も育ててくれて、みんなすくすくと立派に育ちました。家庭を一生懸命守ってくれた家内、美恵子にも、僕は心を込めて感謝したいと思います。
ありがとう。
実は私事ですけれども、結婚40周年でございまして、よく持ったなあと。皆さんによく言われます、長いこと仲良くする秘訣はなんですかと。僕はいつも囁くんです、一緒に居ないことですと。これは白州次郎さんの言葉なんですけど。
うちでは「アイ・アム・ザ・キャプテン、
バット・マイ・ワイフ・イズ・ザ・アドミラブル」って。「私は船長だけど、女房は提督である」これが、どうも世界平和の、夫婦の仲の良い秘訣でございます。枕元に、それを飾って、いつも見て反省して、あっ、そういえば50年ですよね。反省期(半世紀)!?ですね。それを言わなきゃいいのに、っていつも倅に言われるんです・・・。
これからも、どうか、私がこの道で生きていけますように、ご指導ご鞭撻のほどよろしく申し上げまして、私のお礼の言葉にさせていただきます。
ほんとにありがとうございました。最後に、私を支えてくれた妻に、感謝の気持ちを込めまして。
「座・ロンリーハーツ親父バンド」のカップリングの曲、「ハーモニー」という
ラブソングを聴いていただきたいと思います。

「ハーモニー」

途中から、美恵子さんの頬に涙がこぼれます。それは、きっと加山さんへの感謝の涙だと思いました。
歌が終わって、加山さんは美恵子さんに優しくキッスを。
微笑ましい光景でした。

二人は、手をつないでステージを降りて、そのまま出口へ。
ご家族全員で、お客様全員をお見送りされました。

今回は、K・Tさんの情報を元に、新聞とテレビの情報も併せてレポートを作成しました。
K・Tさん、ありがとうございました。

10年05月13日新設