NHKはいい番組を作ってくれました。
古希(70歳)を迎えられた加山さんの特番「永遠の若大将」。
これまでにもこの種の特番が多く作れられていますが、間違いなく一番にランクされると思います。
加山さんの言葉を中心にゲストの方々とのトークやインタビューをレポートしました。
2時間では足りません。ぜひ続編を作っていただきたいものです。

(2007年8月9日 NHKBS2にて放送)

パート1
番組はケネディハウスでのライブから始まりました。
ジ・アルフィー高見沢さんとのトーク
「ブラックサンドビーチ」
特設スタジオにて
(With KAYAMABANDO)
デビューアルバム
「加山雄三のすべて」の紹介
「ブーメラン・ベイビー」を演奏する加山さん
加瀬邦彦さんのインタビュー
喜多嶋修さんのインタビュー
ビートルズ来日エピソード
桑田佳祐さんのインタビュー
「恋は紅いバラ」
特設スタジオにて
(With KAYAMABANDO)
谷村新司さんとのトーク
「夜空の星」特設スタジオにて
(With KAYAMABANDO
+谷村新司)

東宝スタジオ 
第5ステージでのトーク

加山さんが1960年に今に至るキャリアをスタートさせた場所

ピアノを奏でる加山さん

人生を振り返り、家族の紹介、成長の記録そして子供の頃を振り返ります。

やっぱり着ている物がきちっとしていたんですよ。他の人たちは破れたのを縫った後があるとかね、結構ボロボロのを着ている子もいたんですよね。それが当たり前だったんですよね。どういうわけかきちっとしていたものを着せられていたということで凄い違和感を持たれた。
僕自身も違和感を感じて、着ているものからして馴染めなかったということが出発点にありましたよね。

ピアノで「エリーゼのために」を演奏そして「夜空の星」の原曲を奏でる、

自画像について(慶応高校時代)
顔が悲しそうだもんね。どうしていいのかなあ?っていうような迷いが非常にあるように見える。これ覚えてますよ。
自分で描いてるときに、俺の顔、こんな間の抜けた顔をしてたのかなあ、やっぱり出来が悪いなあと思って。
軟弱になるとか、軟弱だってとかお坊ちゃんとか言われるのが嫌いで。
なにくそっていう気持ちのほうが強くて、親父の存在が煙たいと言っちゃ語弊があるんだよな。有名でチヤホヤされてて二枚目だって。
自分で鏡見て、俺は出来損なっているなあてのがあって。
この頃からだと思うんだけど、男は顔じゃあないんだよ、心だよみたいな。
人間、物の考え方、そういうことでもって行くのが男だろうと思って。
男っぽさっていうのはなんなのかって考えるようになってた。

友人峰岸さんのインタビュー
ギターとの出会いについて
ギターかついで来た奴がいて、夜になったら弾くんだよね。今までに聴いたことのない不思議な感じがして。すぐ魅せられちゃってさ!教えてくれって言って

当時を思い出して「アイ・ドント・ハート・エニーモア」を演奏。「ホンキー・トンク・マン」も
ワイヤーレコーダーの紹介、学生時代の加山さんの歌の録音の紹介

親父が新しいもの好きでさ、高校のときくらいに手に入れた。
こんなに細い髪の毛くらいのところに音が入るなんて、最初に考えた人は凄いなあと思った。これは俺が大学の頃の音なんだよ。

半世紀前の加山さんの歌声が甦ります。

凄いねえ、これ!51年ぐらい前だろう。考えられないよ。もっと音は良かったんだけどやっぱり磁力が衰えたりしてるのかもしれないね。
変な歌い方だけどね、エルビスもこんな変な歌い方してんだよ。これそっくりだから、聴いてみな!よくぞ動いてくれた!

「ハワイの若大将」での「DEDICATED」が紹介され、「恋は紅いバラ」と「君といつまでも」のエピソードについて

この「恋は紅いバラ」が25万枚売れてヒットしちゃうんですよ。それで渡辺晋さんに、これと同じのでいいから、これよりいいのを作れって言われて。
明日までに持っていかなきゃあいけないという状況になったときに、しょうがないんでピアノの前に座って、作り始めた。
(実際にピアノを弾きながら説明)同じコードのものを作ったらそれ以上いいものが出来ちゃって大ヒットにつながった。
フロック的なものもあるんだけど、やれよって言われて、やれないよって言いながらも、なにくそってやったのが良かったのかも。

♪君の瞳は星と輝き♪と、♪アイ・マスト・ファイン、ザー・ウェイ、トゥー・レット・イットゥ・ユー・ノー♪て同じコ−ドだからね、サビも。
ひどいもんだよ、だから二つを一緒に歌っても大丈夫だよ。

間奏になってオーケストラの演奏が聞こえてきた瞬間に、エルビスの歌にはセリフがある。それと同じような気持ちで幸せな気持ちなもんだから
”幸せだなあ!君と居るときが一番幸せなんだ”みたいなことを言ったらスタッフが、岩谷さんをはじめとしてそれいいですって、大騒ぎ。
セリフを入れることになった。それがバカあたりしたんですよね。

岩谷時子さんと(ケネディハウスの特設楽屋)
「君といつまでも」(古希コンサート)
光進丸でのクルージングそして朝食のチャーハンの調理も紹介

引退が近くなったご夫婦で、夫がどこに自分のパンツがあるのかわからないってよく言うじゃあないですか。そういうのってちょっと違うんじゃないかなって。自分のことが自分で出来るようになったときに初めて、相手がどれだけのことをやってたか、大変だったかがわかるから相手のこと思うゆとりで出てくると思うんですよ。自分のことは自分でやって余った時間はお互いに助け合う。これはいいですよ。

式根島でジェットスキーを披露、徹ちゃんとの演奏も。

航海、すなわち人生、私の生活の一部というか、人間の一部になっちゃってる。定期的にこういうところへ来ることで精神バランスを良く取れるというか。こういうところに長いこといると、また丘にあがって仕事したいなって思うし。それぐらい長くいたいと思うけど、それくらいに長くならないところで戻って本当に混雑した仕事が出来ることは有難いことだと思いながら。ある意味で陸地を客観的に見る癖がつくんですよね。

物事を客観的に捕らえようとする性質が自分の中に生まれていると思うんですよね。
例えば自分は芸能界の中にいるんだけどそれを客観的にみる。一般の方と同じような感覚で、あんなことやってていいのかな?って感じたり、結果的には海を愛してよかったなあ、海に育ててもらってよかったなあって。
まあ感謝するしかないですねえ!

東宝スタジオ 
第5ステージでのトーク

本当は僕はサラリーマンになるつもりで資料を家に持って帰ってたら、それを見た友人が
「何するんだ、これなんだ」って言うから
「いや、就職試験を受けようと思ってよ」って言ったら
「馬鹿野郎、お前はこんなところに入れるわけねえだろう、そんなに勉強したわけでもないし成績だってよくないし入れないよ。
第一お前はサラリーマンて柄じゃあないよ、お前が学生時代やったのは歌と音楽だろ、そしてスポーツだろ、これを生かせるとしたら親父の跡を継ぐしかないじゃあないか。一旗あげてさ、銭儲けして船作ればいいじゃないか」
「あ〜そうだな」って思ってそこから考え方変えて、船作るには金儲けしないとだめだしなって考え始めたんですよ。

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07年09月09日新設